【桜花賞】かつての王道チューリップ賞組の復権はあるか

公開日:2025年4月10日 14:00 更新日:2025年4月11日 11:11

中4週から中5週になり、本番と同じコースも経験

 かつては阪神ジュベナイルフィリーズから、年明け初戦はチューリップ賞を使って桜花賞へ。これが3歳牝馬の王道路線だった。

 だが、近年はそうではないのは周知の通り。トライアル重賞をスキップし、年明け初戦が桜花賞というケースは決して珍しくはなくなった。

 今年も昨年の2歳女王アルマヴェローチェと、⑯着に敗れたものの1番人気だったブラウンラチェットが、桜花賞直行を選択している。

 2歳GⅠからのブッツケを初めて選択したのは99年のスティンガー。だが、1番人気に支持されたものの⑫着だった。

 翌年、阪神3歳牝馬S(当時)③着だったマヤノメイビーが直行で②着に好走。そこから11年までブッツケ本番は不在だったが、19年にグランアレグリアが初めて成功した。こちらは朝日杯フューチュリティS③着からである。

 その後はこのローテーションが普通になり、21年はソダシ、サトノレイナスと直行馬のワン・ツー。阪神ジュベナイルFと同じ着順だった。

 23年はリバティアイランドが両GⅠを連勝。また、昨年はステレンボッシュ、アスコリピチェーノのワン・ツーで、阪神JFの着順が入れ替わっただけである。

 このように直行組が強くなると、かつての王道だったチューリップ賞組はどうなったか。オープン特別の頃から87年マックスビューティ、90年アグネスフローラ、91年シスタートウショウ、92年ニシノフラワー、93年ベガなど、多くの桜の女王を輩出。重賞昇格後も98年ファレノプシス、99年プリモディーネ、00年チアズグレイス、01年テイエムオーシャンと、4年連続で勝ち馬を出したこともある。

 また、12年ジェンティルドンナ、13年アユサン、14年ハープスター、15年レッツゴードンキ、16年ジュエラーと、この頃もチューリップ賞組は圧倒的に強かった。

 ところが、17年以降は②着が6回、③着は4回あるが、勝ち馬はなし。昨年は5頭がチューリップ賞組だったが、1頭も馬券圏内に入れなかった。

 となると、今年も……となってしまうのか。

 ただ、これまでと違うのは、今年から1週早まって本番まで中4週から、中5週となったこと。

 また、今年は本番と同じコースを経験しているという強みが。暮れの阪神JFは京都が舞台。ブッツケだと阪神は初コースとなるのだ。

 果たして今後、チューリップ賞組はかつての王道路線として蘇るのだろうか。今年は勝ち馬クリノメイ、②着ウォーターガーベラ、③着ビップデイジー、⑤着ナムラクララが出走。結果が気になるところだ。

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