【高松宮記念】ナムラクレア悲願のGⅠ取り
公開日:2025年3月25日 14:00 更新日:2025年3月25日 14:00
狙い澄ましたローテーション
ナムラクレアが初GⅠ取りに挑む。
大舞台で銀メダル2つ、銅メダル3つ。昨年のこのレースでは最速の末脚で伸びてきたものの、わずか頭差及ばず、金メダルに手が届かなかった。秋のスプリンターズSでもやはり最速の末脚を繰り出したが、首、首差で惜敗。いつ先頭ゴールを決めても不思議はない。
スプリンターズSの後はこれまで春に備えられていた。それが、昨年は初めて暮れの阪神Cに参戦した。
レースは強かった。道中は後方から進めて、直線を向くと前の馬たちがズラリと横に広がる形になった。その一番外に持ち出すことに。そんな状況から追い出されるとグンと伸びた。まとめて抜き去り、半馬身差のフィニッシュだ。
長谷川師は「今回のローテーションを意識して3カ月ぶりで臨んで、いい走りを見せてくれました。これくらいの間隔なら大きく緩まないので立ち上げやすいですね。筋肉もしなやかだし、ここにきて本格化を迎えた印象があります」と話す。
その言葉通り、調整は順調そのものだ。放牧で充電して、2月21日に帰厩。3週前に坂路4F51秒4―11秒7、2週前に4F51秒3―11秒9をマークすると、先週水曜はルメールが手綱を取り、4F51秒5―12秒1で駆け上がった。
「余力を残して先着。気持ち良く上がってくることができたと思います。51秒台を3週続けて出しているので、少しピリピリしたところが出てきたけど、体や動きはいい。ジョッキーも“ゴール後の息の入りも良かったし、グッドコンディションでは”と言ってました」
ルメールはテン乗りの前走で一発回答。最高のローテーションで名手とのコンビ。期待がどんどん膨らむ。