先日、ようやく見てきました劇場版「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」。ネタバレされる前に見ておいた方がいいとの噂も聞いていましたが、実際に見てなるほど、こう来たかと。ファーストから見ている世代には結構刺さる内容でした。ちなみに、ガンダムと言えば、私のコラムのタイトル「血統ロックオン」はあるガンダムのキャラクターをイメージしてつけていたりします(「狙い撃つぜ!」のあの人です)。
先週は土曜に阪神でフィリーズレビュー、日曜に中山で弥生賞ディープインパクト記念と3歳牡牝のトライアルが行われた。ともに2歳GⅠでの上位入線馬が力を見せる結果に。
弥生賞は同舞台のGⅠホープフルS③着のファウストラーゼンがV。当時と同じ後方からまくる競馬で今度は押し切った。
ファウストラーゼンの父はモズアスコットで、産駒はJRA重賞初制覇。前日のフィリーズレビューにもモズナナスター、リリーフィールドの2頭が出走。昨年の新種牡馬の中でも活躍している一頭だ。
父は安田記念、フェブラリーSを制した芝・砂兼用タイプ。産駒もここまで15勝のうち芝9勝、ダート6勝。地方では4戦4勝のベアバッキューンも出ており、父同様に芝砂OKの傾向をみせている。
ファウストはサドラーズウェルズの4×5、ダンチヒの5×5、ニジンスキーの5×5とノーザンダンサー系のクロスを多く持っており、切れもよりも持続力に秀でた配合。鞍上の杉原が「瞬発力勝負になると分が悪いと感じていた」と話すのも納得。パワー馬場もOKな父から稍重でレースの上がり3F37秒2と時計がかかったのも良かったのだろう。
ただ、舞台は同じでも速い上がりが要求されやすいのが本番の皐月賞。ホープフルSも自身の上がりは36秒0。今回のように上がりのかかる流れになればだが……。
本番で見直したいのは②着ヴィンセンシオと④着ミュージアムマイル。前者は祖母がシーザリオで近親にエピファナイア、リオンディーズ、サートゥルナーリアがいる血筋。モネヴェンシアとキングマンボの3×3の全兄弟クロスが特徴で、パワーと機動力勝負に強い中距離型だ。今回はプラス10㌔と多少余力残しのつくりで首差②着だから、いいステップとなった。同舞台の葉牡丹賞が1分58秒8のレコード勝ち。時計勝負に裏付けがあるのも魅力。
④着ミュージアムマイルは直線、伸びそうで伸びなかったところをみると馬場が合わなかった印象。思えば同じ牝系のチェルヴィニアも今年初戦の京都記念が稍重で⑨着。コディーノも重の東京新聞杯④着、稍重のダービー卿CT⑤着。祖母の半兄キングストレイルも稍重以上では〈0016〉と一族は総じて重馬場が苦手。良馬場なら本来の切れがみられるだろう。
土曜のフェリーズレビューを勝ったのはショウナンザナドゥ。阪神JF④着馬が重賞初勝利を決めた。
前走のクイーンCが2番人気で⑨着。当時のこのコラムでは『ショウナンはマイナス6㌔で体が細く見えたように本調子でなかったか』と書いた。今回がそこから中2週のローテーション。状態が戻っているのかの不安もあったが、プラス10㌔と減っていた体をしっかり戻しての出走。デキさえ戻れば力が違ったということだろう。
ちなみにキズナ産駒は意外と前走大敗から巻き返すパターンが多く、ディープボンドは21年の中山金杯⑭着から阪神大賞典で①着。ソングラインも前走2ケタ着順から①着が2度。アカイイトも府中牝馬S⑦着→エリザベス女王杯を制している。キズナ産駒は負けを引きずらないというのは覚えておいてもいい。
それにしてもザナドゥの母ミスエーニョは肌馬として優秀で、ここまで中央で出走した仔は7頭全てが2勝以上。重賞勝ち馬もザナドゥで3頭目だ。フィリーズレビューは例年、短距離寄りの活躍も目立つが、ザナドゥはキズナ産駒できょうだいもマイル中心に活躍。引き続き本番でも有力候補となってくる。
②着チェルヴィアットも良血馬。母キューティゴールドがステイゴールドの半妹で、半姉にジャパンC馬ショウナンパンドラがいる血筋だが、こちらはロードカナロア×フィレンチデピュティ。距離短縮で初勝利を挙げたことからも、マイルに延びるのはやや疑問。
血統的には③着ボンヌソワレの方が距離は延びていいタイプ。父が中距離型のレイデオロで、母の半兄には欧州で芝二千二百の伊ダービーを制したトーキョーゴールド。半兄には先日の小倉大賞典を制したロングランもいる。ただし、全体的に遅咲きの血が多いイメージで本格化はまだ先か。本当に良くなるのは秋以降になりそうだ。
最後に土曜の中山牝馬Sはシランケドが3連勝で重賞初制覇。父デクラレーションオブウォーは「ダンチヒ晩年の傑作」と言われるウォーフロントの直子で、欧州の中距離路線で活躍した。父自身のGⅠ初制覇が4歳だったように、産駒も成長力のあるタイプが多い。シランケドもここまで大事に使われてきての3連勝。いよいよ本格化と言っていいのではないだろうか、知らんけど(笑)