今週の3歳新馬戦は、4鞍で計143頭もの除外馬が出た。狙っているレースに使うため、あえて出走状況の多いレースに出馬投票し、除外の権利を得るというもの。優先権利ひとつでも除外される状況のため、前倒しで投票することが除外過多を生んでいる。毎年恒例でルール上でも仕方がないが、使う側、取材する側ともにモヤモヤしたものが残る。
【中山9R・菜の花賞】 除外馬が多かったといえば、先週日曜のフェアリーSもそう。賞金400万組の抽選で9頭がはじかれて、うち、6頭が同じ中山マイルのここへスライドしてきた。
人気はアルテミスSの直線でドン詰まって何もできなかったシホリーンだが、追い切りの映像で妙に頭が高いのが気になっている。対抗印にとどめて、◎は同じ除外組でもキスアンドクライでいく。
デビュー戦の⑥着から鮮やかな変わり身を見せた前走Vだったが、8番人気ほどフロックな走りではない。秋京都の内回りマイル戦の勝ち馬からは、エリカエクスプレスがフェアリーS、リラエンブレムがシンザン記念で、アドマイヤズームは朝日杯FSと3頭の重賞ウイナーが出たが、キスは一番遅い週に走り、大きく違わない勝ちタイム(1分34秒6)で制しているのだ。
加えて「先週の時点でも状態の良さは感じていましたが、除外され、さらに良くなった」と橋口師もデキの良さをプッシュするほど。コース2本、今週の坂路で併せてハードに負荷をかけてもカイ食い良好と聞けば、最後まで止まらなかった前走勝ち以上に長く脚を使えるイメージも湧く。再度の大駆けに期待したい。
1974年、愛知県で生を受ける。名前の通りのザ・長男。
大阪での学生時代、暇な週末は競馬場に通い、アルバイトをきっかけに日刊ゲンダイへ。栗東トレセンデビューは忘れもしない99年3月24日。毎日杯の週で、初めて取材した馬は連勝中だったテイエムオペラオー。以降、同馬に魅せられ、1勝の難しさ、負けに不思議の負けなしと、学ばせてもらったことは実に多い。
グリーンチャンネルでパドック解説をさせていただいているが、パドック党であり、大の馬体好き。返し馬をワンセットで見たい派。現場、TV観戦でもパドックが見られなかったレースの馬券は買わないと決めている。
余談だが、HTB「水曜どうでしょう」の大ファン。こんこんと湧き出る清水のように名言を連発する大泉洋氏を尊敬してやまない。もちろん、“藩士”ゆえにDVD全30巻を所持。