【中山大障害】ハードラーたちの大一番! 初のビッグタイトルを狙う高田ジューンベロシティ

公開日:2024年12月18日 14:00 更新日:2024年12月18日 14:00

名勝負は7年前のオジュウチョウサンvsアップトゥデイト

 今週の注目は有馬記念だが、障害界でも大一番が行われる。土曜中山の中山大障害だ。

 難易度は国内最高峰。4250メートルとJRA最長距離の春の中山グランドJと双璧の障害戦だ。暮れの距離は芝4100メートル。中山GJとこの競走にしか使われない大障害コースを走る。

 順回りに走る1周目の向正面から襷コースにある高さ160㌢、幅205㌢の障害が大竹柵。ここを飛越し、4、3角を逆回りで走って再び向かう襷コースにある赤レンガデザインが大生垣(高さ160cm、幅240cm)だ。ここを含む11つの障害飛越とバンケットと呼ばれる深い谷を越すレースとなる。人馬の呼吸、スタミナが問われる一戦なり、人馬の無事完走を願わずにはいられない難関コースだ。

 歴史は古く1934年に創設。フジノオー、グランドマーチス、バローネターフ、キングジョイ、オジュウチョウサンがマルチ勝利(バロー、オジュウは3勝)を挙げた。

 名勝負も数々あるが、印象深いのは今から7年前のオジュウチョウサンvsアップトゥデイトだろう。後続に3秒以上の差をつけて大逃げを決めたアップにただ一頭、オジュウが迫り、ゴール寸前でかわした4分36秒1のマッチレース。場内からは大きな拍手が沸いた。

「オーナーさん、調教師とのチームで取りたいと強く思っています」(高田騎手)

 今年、挑むのは10頭。最も勢いがあるのが高田ジューンベロシティだろう。手綱が高田に戻って東京ジャンプS、東京ハイジャンプで障害重賞を目下、連勝中。もともと、飛越上手なタイプだが、よりハードル力が上がった印象だ。

「ボクは未勝利2戦しか乗っていませんでしたが、西谷さん(西谷誠騎手)がレースを教えてくれたことで、久々に乗ったら体つき、走り方と違った。春の東京JSの時は調教が軽かったですが、前走は負荷をかけた上で勝ってくれた。今回も競馬に向け、しっかりと準備できています。使うごとに力をつけています」

 春の中山GJ(当時の鞍上は森一)でイロゴトシの②着。3度目の大障害コースで初めて連対した。そこからの実力アップなら──。

 勝てば、高田自身は08年キングジョイ以来の大障害での勝利となる。「オーナーさん(吉川潤氏)、調教師(武英師)と公私ともによくしていただいている。このチームで取りたいと強く思っています」

 最後のひと言は力強かった。

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