【阪神ジュベナイルF】ランフォーヴァウ2歳女王へ
公開日:2024年12月3日 14:00 更新日:2024年12月3日 14:00
経験値が大きな武器
経験豊富なランフォーヴァウに注目だ。
素質の一端は初戦から見せていた。当時はスタートで行き脚がつかず、道中は13番手から。さらに4角では馬群の大外を回す、かなり粗削りな競馬だ。それでも直線ではしっかり脚を使い、⑥着まで差を詰めてきた。上位5頭は全て4角4番手以内。前残り決着の中、後方から1頭だけ伸びた脚力は評価できる。
大きな進境を見せたのが2戦目。ゲートをすんなりクリアすると、道中は中団7番手で流れに乗った。終始、馬群に包まれる展開でもきっちり我慢が利き、直線では狭いスペースを割って出る勝負根性も。ラスト1F付近でステッキを入れられると一気に加速し、1馬身半差をつける完勝だ。
その後は赤松賞を見据えて調整を進めたが、デイリー杯2歳Sの頭数が少ないと見るやGⅡへ照準をシフト。1週前倒しでの出走も、この馬には関係なかった。
前半3F36秒0のスローでも楽に折り合うと、勝負どころの手応えも抜群。直線では早々に先頭に立つと、②着馬の猛追を振り切り初タイトルを手にした。
「最近は練習通りのスタートを切ってくれて、上手に競馬ができてる。前走も言うことないぐらい完璧なレース。ここ2戦は、内の狭いところから伸びてきた。経験はフルゲートのGⅠで生きてくるんじゃないかな」(福永師)
1週前のCウッドでは6F82秒8―37秒5、1F11秒8の好時計をマーク。古馬オープンのレオノーレをあおったように状態はすこぶる良好だ。
満を持して挑むGⅠの舞台。2歳馬同士の戦いにおいて、中身の濃い3戦を消化できたのは大きなアドバンテージだ。経験値を武器にビッグタイトル奪取なるか。