ルメールにとって京都もマイルCSは意外に鬼門だった

公開日:2024年11月14日 14:00 更新日:2024年11月15日 11:07

2勝はともに阪神

 今年のマイルCS出走馬の中で、異色の存在がブレイディヴェーグか。

 昨年のエリザベス女王杯馬で、今回はマイル初出走。前走の府中牝馬Sでは千八1分44秒7で勝利し、速い時計への対応力も見せたが、さらなる1F短縮を克服できるだろうか。

 鞍上はルメール。馬主はサンデーレーシングという超強力コンビ。しかし、先週のエ女王杯ではレガレイラで単勝1・9倍の人気を裏切った。直線では狭いところに強引に入る形で、ルメールは過怠金5万円を科せられている。

 となると、ここは先週の雪辱を果たす絶好の機会だが……。

 ここまで、JRAでのGⅠを53勝しているルメール。これは武豊に次いで史上2位だ。

 勝っていないGⅠも3つだけ。高松宮記念、大阪杯、朝日杯フューチュリティSである。

 このマイルCSはGⅠの中でも最も騎乗経験が多いレース。過去に20回も乗っている。その成績は〈2 3 1 14〉。20、21年とグランアレグリアで連覇を果たしている。

 しかし、ここでお気づきだろうか。この2回はともに京都競馬場がリニューアル工事のため、マイルCSは阪神が舞台だった。

 22年もそうで、この時はシュネルマイスターで1番人気ながら、⑤着に敗れている。

 すなわち、京都のマイルCSでは17回騎乗して〈0 3 1 13〉。一度も先頭ゴールインを果たしていない。

 ②着だったのは04年ダンスインザムード、05年ダイワメジャー、16年イスラボニータで、③着は11年のフランス馬サプレザである。

 京都で1番人気だったのは過去3回。

 最初は17年のイスラボニータで、前年は富士S→マイルCSと進み、ともに②着だった。この年も富士S②着から駒を進めたが、稍重の馬場がこたえたか、⑤着に敗れている。

 18年はモズアスコットで参戦。この年の安田記念馬で、休み明けのスワンSを②着からの本番だったが、いい位置を取ることができず、⑬着に敗れた。とはいえ、着差は0秒5だったが……。

 そして23年はシュネルマイスターのラストランだ。21年のNHKマイルC馬で、この年はマイラーズC勝ち、安田記念、毎日王冠③着からの臨戦だったが、最後方から⑦着まで差を詰めるのが精いっぱい。0秒4差の⑦着だった。

 このように京都のマイルCSはルメールにとって鬼門。さて、ブレイディヴェーグはどういう結果となるだろうか。

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