「これも競馬だから」と横山典

　ダービー馬で１番人気の支持を受けたダノンデサイルは⑥着。２冠達成とはいかなかった。

　レースはダービーを制した時と同様にインでじっくりとためる作戦。ただ、誤算もあったか。

　ゲートをうまく出て、逃げたエコロヴァルツを前にみる３番手に当初はおさまった。絶好位に思えたが、１周目の直線半ばで外から馬が上がってくると、エコロが他馬と接触するシーンもあってポジションダウン。後ろにいたダノンは外に出すスペースもなく、動くに動けない状態で、向正面でも位置を下げる形になってしまった。

　結局、動けるようになったのは１５番手と馬群の後方まで下げた残り３Ｆ標付近。最内から外めへ持ち出すと、直線では大外へ。結果的にはロスの大きい走りになった。

　それでもラスト３Ｆはメンバー２番目の３５秒５。⑥着まで追い上げたのだから、スムーズならと思わせる内容だ。

　レース後、横山典は「１周目はうまく走れていたけど、流れが悪過ぎて。これも競馬だから仕方ないね」と話したように、展開も含めて競馬なのだが、不運が重なったのは事実。これが本来の実力でないだろう。次走ではダービー馬の輝きを取り戻してくれることを期待したい。