【ローズS】今年はどうなる!? かつては主流だったTRの現状は
公開日:2024年9月16日 16:30 更新日:2024年9月16日 16:30
15日(日)にローズSにより、秋華賞のトラアイル2レースが終了。これでほぼ本番に揃う馬が出揃ったことになる。
過去28回の秋華賞。前走別をみると、半数近い13頭がローズSから。続く7頭がオークスからの直行で、紫苑S組が3頭。ここまでで23頭だから、ほぼこのどれかから勝ち馬は出ると言っていいだろう。
ただ、これを近年だけに絞ると、かなり様相が変わってくる。
過去10年ではオークス組が5賞で紫苑Sは4勝。ローズS組は15年のミッキークイーンのみだから、明らかにローズS組は劣勢だ。
これも時代の変化か。
かつてはブッツケでGⅠ参戦というと、前哨戦を調整遅れなどで使えないケースがほとんどだった。そう、好んで選ばれるローテーションではなかったのだ。
オークスから秋華賞の直行も同様だが、近年は必ず3、4頭いる。しかも、過去5年では4勝②着1回③着2回で、いわば主流のローテーションになってきたと言える。
紫苑Sもオープン特別→GⅢ→GⅡと価値がどんどん上がってきた。
関西馬は中山への輸送というデメリットはあるが、それでもローズSより本番までの間隔が1週長い。しかも、右回り、小回りの二千㍍という本番と似た条件。22年のスタニングローズはオークス②着の関西馬だが、ローズSではなく紫苑Sに出走。ここと本番の連勝を決めた。
一方でどんどん存在感が薄くなっているのがローズS組。前記ミッキークイーンはローズS②着で、連勝を決めた馬は12年ジェンティルドンナまでさかのぼる。その前となると07年ダイワスカーレットだ。
本番と同じ右回りでも、例年の舞台はワンターンの阪神千八。直線が長い外回りで、求められるものが大きく異なるのだろう。
だが、今年の舞台は中京だ。左回りだが、距離は本番と同じ二千㍍。阪神千八よりは結びつきやすいイメージもあるが……。
実は過去の例からみると、これが真逆。中京ローズSは本番で全くいいところがない。
対象となるのは06年、20年から22年の計4回だが、本番での成績は〈00220〉と連対馬ゼロ。06年フサイチパンドラが③→③着、21年アンドヴァラナウトが①→③着したのみである。
今年もオークスからの直行組に桜花賞馬ステレンボッシュ、オークス馬チェルヴィニアがいる。
そして、紫苑Sはレコード決着だった。レベルが高い他2組に対し、今年のクイーンズウォークやレガレイラなどのローズS組はどう戦うのか。今年も本番で結果が出ないと、当分、〝第3極〟のまま……ということになってしまいそうだ。