【函館記念】デビットバローズ魅力たっぷり

公開日:2024年7月11日 14:00 更新日:2024年7月11日 14:00

上村厩舎は好調モード

 函館記念の前哨戦として位置づけられているのが巴賞。ここでの敗退を糧にして、本番で結果を出すのが、近年の傾向になっている。2019年の勝ち馬マイスタイルは巴賞⑨着からの参戦。この年の②着マイネルファンロンは⑫着から、20年②着ドゥオーモは⑨着から、昨年②着ルビーカサブランカも⑤着からの巻き返しだった。

 その点から考えて、今年の巴賞で次につながる負け方だったのはデビットバローズだ。

 好発を切って流れに乗って運んだが、勝負どころからちょっとずつしぶくなり、伸び切れずの②着。道中の手応えからすると突き抜けても良さそうだったが、上村助手はこう敗因を分析する。

「気持ちの上下が激しいタイプ。パドックでは馬っけを出しちゃってね。もしかしたら集中力を欠いていたのかも」

 ともすれば、あの負け方も合点がいく。逆に、それでも連対をキープできたのは能力があるからこそだ。

 中間は「涼しいこともあって元気いっぱい。中1週でも予定通りでデキも上向きだよ」

 水曜の追い切りでも余裕綽々の動きでウッド5F68秒8―39秒6、1F12秒5をマーク。キビキビとした身のこなしから、上村さんの言葉通り、好調をアピールしていた。

 コンディションは申し分なし。ハートさえ伴えば「重賞でも足りる馬」。 そこで陣営は「いろいろ考えているよ。例えば、この前はパドックで一番後ろを歩かせたけど、今回は一番前にするとかね」と対策を示唆。

 今年、すでに27勝を挙げて全国リーディング4位につけている絶好調の上村厩舎。ベラジオオペラで大阪杯を勝って、初GⅠ制覇と勢いにも乗っている。厩舎力でウイークポイントをカバーして勝利に導く。

最新記事一覧

  • アクセスランキング
  • 週間