【スプリングS】シックスペンス無傷の3連勝で重賞初V
公開日:2024年3月18日 14:00 更新日:2024年3月18日 14:01
ローテと未経験の多頭数が鍵
スプリングSはシックスペンスが1番人気に応え、無傷の3連勝で重賞初Vを決めた。
内容的にも文句なしと言っていいだろう。強い風の影響で前半5F63秒1とペースは上がらず。そんな展開だからこそ、レースセンスの良さが生きたか。
3番手から手応え十分に4コーナーを回ると、直線で逃げ粘るアレグロブリランテを並ぶ間もなくかわして3馬身半差。まさに完勝だった。
ちなみに、0秒6もの差をつけたのは1994年ナリタブライアン以来のこと。スローの上がり勝負で着差がつきにくい状況だけに価値がある。
「距離を延ばしても問題ないと思います。二千以上は絶対にいける」とは鞍上のルメール。いずれにしても、クラシックの有力候補に名乗りを上げたのは間違いない。
「今後はオーナーサイドと相談」と陣営は明言を避けたが、GⅠ取りに向けていくつか乗り越えなければならない壁も。
まず皐月賞を使うなら中3週になる。昨年9月に新馬戦を勝ち、2戦目のひいらぎ賞は同12月。そして、スプリングSも3カ月あいていた。間隔を取りながら大事に使われており、この点は少し気掛かりだ。
また、ダービーに直行するとしても、いずれにせよフルゲート18頭で争われる公算は大きい。
シックスペンスは新馬戦が13頭立てで、ひいらぎ賞は9頭立て。今回も10頭立てと、少頭数しか経験していない。流れが速くなったり、タイトなレースを強いられる可能性もある。
しかし、それらも克服して、国枝師に念願の牡馬クラシックの勲章をもたらすか。楽しみが大きく広がる勝利だったのは間違いない。