【フェブラリーS】2年連続のNAR年度代表馬に イグナイターが過去の地方馬と大きく違うところ

公開日:2024年2月15日 14:00 更新日:2024年2月15日 14:00

 今年のフェブラリーSは地方馬が3頭参戦。昨年の南関東の3冠馬ミックファイア(別掲)に、同じく南関東のスピーディキック。2年連続の参戦で、昨年はレモンポップから1秒差の⑥着だった。そして、真打ちは一昨年、昨年のNAR年度代表馬イグナイターだ。

 過去のフェブラリーSで地方馬は延べ31頭が出走。多くの馬が2ケタ着順に終わっている中、勝った馬も1頭。99年のメイセイオペラだ。

 当時、“岩手の雄”と言われ、当地の重賞レースを総ナメ状態。98年の帝王賞③着、東京大賞典②着と二千メートルでも善戦していたが、圧巻だったのが同年の南部杯。JRA馬で2番人気のタイキシャーロックに3馬身差をつけている。

 このタイキが前年の南部杯の勝ち馬で、鼻差の③着がアブクマポーロ。この年、川崎記念、ダイオライト記念、マイルグランプリ、かしわ記念、帝王賞、NTV盃(現在の日テレ盃)と連勝街道を驀進中だった。さらにこの後、グランドチャンピオン2000、東京大賞典も制したが、唯一負けたのがこの南部杯。それだけメイセイオペラは強かったのだ。

 レースでは好位5番手から抜け出し、②着エムアイブランに2馬身差。後にも先にもJRAのGⅠを制した地方馬は、この馬だけである。

 惜しかったのは11年②着のフリオーソ。ゲートは普通に出たが、スタートしてからの芝の部分で行き脚がつかず、15番手からに。直線は凄い脚を使ったが、トランセンドから1馬身半差だった。

 そう、地方馬にとって最大のネックになるのがスタート地点の芝。ここでうまく流れに乗れないと、力を出し切れないまま終わってしまうのだ。

 芝の経験が全くないのがミックファイア。スピーディキックは前記の通り、昨年のこのレースに出走。無事に行き脚がついていた。

 では、イグナイターはというと、すでにこの東京マイルを2度経験。そもそも20年11月にJRAからデビューし、このコースで新馬勝ち。しかも、②着馬に1秒1差の圧勝を演じている。

 もう一戦は翌年のユニコーンS⑫着だが。これはまだ力をつける前のことでもある。

 22年には黒船賞、かきつばた記念を制し、昨年はさきたま杯、JBCスプリントを制覇。千二では頂点に立った。

 南部杯②着から、距離もOK。舞台経験を武器に、25年ぶりの地方競馬所属馬Vにつなげたい。

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