北海道に滞在する関係者は例年、割と決まっている傾向があります。
勝手を知っていることや、調教師から“任せても大丈夫”と信頼されているからでしょう。
でも、“何十年ぶりに来たよ”なんて声もチラホラ聞くことも。本日、ご登場願う安倍調教助手もそのひとりです。
「12年ぶりだよ…
「ベガはベガでもホクトベガ!」
93年エリザベス女王杯でホクトベガが①着でゴールに飛び込んだ瞬間の実況です。当時、浪人生でフラフラしていた自分にとっては衝撃的であり、今でも予想の根底に根付いています。
ベガはバリバリの良血馬で鞍上が武豊。牝馬3冠にリーチをかけていました。対して、ホクトベガは父がダート血統でベテランの加藤和を配したいぶし銀のコンビ。春2冠でベガに大きく後塵を拝したホクトベガに勝ち目はなさそうでしたが、見事にリベンジ。この“逆転劇”こそが競馬の醍醐味ではないでしょうか。
かつて作家の寺山修司氏は「競馬が人生の比喩なのではない、人生が競馬の比喩なのである」と評したそう。馬も人も生きている間はいつかの大逆転を狙っています。雑草でもエリートを超えるチャンスはあるはずと、きょうもトレセンを奔走しています。