【日本ダービー】③着にハーツコンチェルトが食い込んで関東馬ワン・ツー・スリーは33年ぶり

公開日:2023年5月29日 14:00 更新日:2023年5月29日 14:00

 いよいよ東風が吹き始めているのか――。

 今年のダービーは関東馬による壮絶なたたき合いとなった。結果、①着タスティエーラから首差でソールオリエンス、さらに鼻差でハーツコンチェルトが続いた。関東馬による勝利は17年レイデオロ以来、6年ぶりであり、関東馬が上位3頭を独占するのは実に90年以来、33年ぶりのこととなった。

 振り返れば21年エフフォーリア、22年ダノンベルーガと、2年連続で関東馬が1番人気に推されていた。しかしながら、ともに関西馬に勝利を奪われ、それぞれ②④着と辛酸をなめてきた。

 それが今年は勝利どころか、上位3頭を独占する大躍進ぶり。長らく続いた“西高東低”から、“東西拮抗”へと、力関係が変わりつつあるのかも。

 さらにダービーだけではなく、ここまでのGⅠ9戦で、美浦勢の勝利はフェブラリーS=レモンポップから、皐月賞=ソールオリエンス、NHKマイルC=シャンパンカラーで4つ。そう、ダービーの勝利を加えれば、5勝5敗のイーブンというわけ。

 決して3歳馬だけがというわけではなく、古馬ダート路線でも一流馬が育っている点も見逃せない。

 美浦トレセンは今週から10月2日まで坂路コースを閉鎖し、大規模改修に。現在18メートルの高低差を、約2倍となる33メートルまで拡張する予定だ。これにより、栗東トレセンの坂路(32メートル)と肩を並べることとなり、能力の底上げが期待できる。運用は秋以降となるが、現時点でも上記のようにイーブンとなれば……。

 西高東低ばかりじゃ、面白くない。東西が拮抗してこそ、競馬自体も盛り上がるというもの。それだけにこの東風は短期間では終わってもらいたくないが、果たして。

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