【有馬記念】なぜ負けた? 海外帰りタイトルホルダーとジャパンC馬ヴェラアズール

公開日:2022年12月26日 14:00 更新日:2022年12月26日 14:00

 好走馬もいれば凡走した馬もいた。今年の国内GⅠ勝ち馬5頭は明暗が分かれた。

 まずは今年の天皇賞・春、宝塚記念を制して2番人気のタイトルホルダー。戦前の予想どおりのハナで終始、1馬身リードする形での逃げ。理想的にも思えたが、直線でイクイノックスにかわされるとギブアップ。残り1Fから急激に脚色が鈍って⑨着と沈んだ。「国内でハナの時は5戦5勝」の連勝記録もストップした。前半の5F通過は61秒2(推定)。その後の5Fも61秒5でプレッシャーもきつくない印象だから、やはり凱旋門賞(⑪着)の見えない疲れなのだろうか。

 ただし、今年に勝った2つのGⅠの後半5Fは60秒3に60秒0。タフな展開に持ち込み、持ち味も生きたが、この有馬は59秒6。自分のレンジ外で勝手が違ったか。

 また、菊花賞を含めたGⅠ3勝はすべて阪神だからコース相性の問題かも。来年、春の天皇賞連覇を目指せば、舞台は京都外回りとなる。5歳シーズンは真価が問われることになる。

 ジャパンCを制したヴェラアズールは⑩着。芝で6戦連続の最速上がりをマークしたあの決め手がさっぱり影を潜めた。道中は前に勝ったイクイノックス、直後は②着ボルドグフーシュだから11番手の位置取りに問題はなかったはず。ただし、勝負どころから鞍上の手は動けど、進まなかった。

 実は芝転向後で一番、着差が離されたのがこの舞台の5走前・サンシャインSの0秒4差③着。大跳びタイプだけに、器用さも問われる有馬の舞台より、直線が長い競馬場向きということか。また、中3週で短期放牧を挟んでの挑戦。タイトル同様に前走の疲れが残っていた可能性はある。

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