サンデー系マイラーのフジキセキ内包馬がワン・ツー
先週から小倉、福島開催が開幕していよいよ夏本番。小倉は台風の影響で土曜日の芝は重でのスタート。一方、良馬場だった福島の芝はレコード連発と非常に時計が出るコンディションだった。
日曜に行われた3歳限定のラジオNIKKEI賞も勝ち時計は1分45秒2のレコード。アンブラスモアの記録を28年ぶりに更新した。
勝ったのはサノノグレーター。前走の皐月賞⑨着から巻き返しての勝利となった。父グレーターロンドンはディープインパクト直子で、その母は桜花賞②着のロンドブリッジ。産駒は通算76勝のうち最多の18勝を6F戦で挙げており、サンデーサイレンス系としてはスピード寄りの印象だ。祖母の父もフジキセキで同系ではマイラー寄り。祖母ピエナビーナスも千八のクイーンS勝ち馬だが、それ以外の4勝は6F芝だ。サノノグレーターも中山二千の葉牡丹賞を1分58秒2のレコードで勝っており、小回りの時計勝負の舞台がこの馬にマッチしていたのだろう。
ディールメーカーがハナを切って②着。父はイスラボニータで、こちらもサンデー系の中ではスピード寄りのタイプだ。奇しくもフジキセキ内包馬2頭でのワン・ツーとなった。イスラボニータ産駒はこれまで重賞8勝を挙げているのだが、新潟、中京で2勝、福島、小倉で1勝ずつとローカル向きの種牡馬でもある。今回も持ち前の持続力を生かしてしぶとく粘り込んだ。
③着はリッツパーティ。父がキングカメハメハ直子のミッキーロケットで、4代母がマンファスだから、マンファスの3×4の牝馬クロスを内包している。同馬のクロスを持つ馬としては24年函館記念勝ち馬ホウオウビスケッツの母ホウオウサブリナに3×2のクロスがある。②着馬と同様に持続力勝負に強い配合で、2番手から③着を確保した。
人気馬では3番人気のローベルクランツが⑪着。スタートで後手を踏んで後方から。サトノダイヤモンド×キングカメハメハの配合でスパッと切れるイメージではないので、小回りで後方からになると厳しい。ただ、祖母ブルーメンブラットと母系は晩成傾向のある血。本格化するのは秋以降ではないか。
函館記念は2年連続で同じ4系統内包馬がV
函館芝は土曜が稍重でのスタート。今年は雨馬場での開催も多く、昨年よりやや時計がかかるかと思ったが、日曜の函館記念は1分57秒7。レコードだった昨年より0秒1遅いだけで、やはりAコースで行われる場合は時計が出る。
時計の出る洋芝だけに欧州系の血を持ちつつ、米国スピード型の血を持つ馬を狙ってストームキャットとサドラーズウェルズを内包するマジックサンズに本命を打ったのだが結果は⑤着。3~4コーナーの勝負どころで内に閉じ込められて動くに動けなかったのが痛かった。それでも勝ち馬と0秒4差。馬場自体はマッチしていたとみていいだろう。
勝ったファウストラーゼンは父モズアスコットがフランケル×ヘネシーで、サドラーズウェルズ系とストームキャット系を併せ持つ欧米のハイブリッド型。ある意味、時計の出る洋芝にもっともフィットする種牡馬なのかもしれない。実際、同産駒はJRA全10場の芝で札幌・函館だけが③着内率が3割を超えており、洋芝向きの傾向を示している。
加えて母の父がスペシャルウィークでサンデー系。その祖母の父ケープクロスでダンチヒ系。サドラーズウェルズ、ストームキャット、サンデーサイレンス、ダンチヒを内包する配合は昨年勝ち馬のヴェローチェエラと共通していた。
ちなみに、5代目までのこの4系統を持っていたのは、今年のメンバーでファウストラーゼンのみ。来年以降もAコースの函館記念ではこの4系統を内包する馬がいないか、まずチェックしてみたい。
2歳戦で3勝のシスキン産駒は次戦が鬼門!?
先週の2歳戦を振り返る。トピックスとしてはシスキン産駒が3勝(新馬2勝、未勝利1勝)を挙げたことだろう。もともと勝ち上がり率が高く、特に新馬戦では③着内率・511のハイアベレージを誇り、初戦から狙いやすい種牡馬だ。
ただし、注意が必要なのが勝った後だ。ここまで勝ち上がった29頭のうち、2勝以上を挙げた馬は4頭しかいない。産駒は意外と伸び悩む傾向がある点は覚えておきたい。
先週勝ち上がった中では土曜小倉5Rの九州産の新馬を勝ったカエリールークスは半姉アンヘリータスが新馬→ひまわり賞と連勝。おそらく妹も同じローテーションになると思うが、産駒の傾向を考えると、姉のように順調に連勝できるかどうかは慎重に見極めたい。
もう1頭、注目の種牡馬がエフフォーリア。前にも書いたが、ここまで勝ち上がっている産駒はいずれも母の父がサンデーサイレンス系という共通点がある。
先週は母の父ディープインパクトのアゴルディーノが土曜函館5Rの新馬戦でV。一方、母の父アドマイヤムーンのクリノパッションは土曜小倉の5Rで⑩着とこの傾向が継続している。やはり母の父サンデー系の方が走るという見立てで良さそうだ。
しかも、アゴルディーノは6F芝での勝利という点にも価値がある。というのも父エフフォーリアはロベルト系の中距離型。祖母レンドフェリーチェは千六~千八で5勝で、半姉ケイティクレバーは若駒S勝ちなど、二千㍍で3勝を挙げている。配合的に千二は短いかと思っていただけに、この距離であっさり勝ち上がったのには驚かされた。この配合パターンは今後、距離を問わず注目していきたい。




























