今年はGⅠ馬の参戦ゼロに 札幌記念はこの先どうなる!?
公開日:2026年8月13日 14:00 更新日:2026年8月13日 14:00
今週の札幌記念は夏ローカルで唯一のGⅡ。しかも、〝スーパーGⅡ〟と言われるほどだ。
その理由は①着賞金が7000万円とGⅡの中でもかなり高いこと、馬齢重量戦のため、GⅠ馬などの一流どころが参戦しやすいことにある。
実際、これまで札幌記念では何度もGⅠ馬が参戦してきた。初めてGⅡに昇格した97年はいきなり前年のオークス馬エアグルーヴ、2年前の皐月賞馬ジェニュインが対決して、エアが勝利。その後は秋の天皇賞も制覇したのはご存じの通りで、〝強い牝馬〟の時代さきがけとなったのは間違いなくこの馬だった。
ジェニュインは④着に終わったが、②着に入った牝馬エリモシックは同年のエリザベス女王杯勝ち。秋にもつながるという意味で、存在感の大きなレースとなった。
エアは翌年も参戦し、札幌記念の連覇を果たせば99年には前年の皐月賞と菊花賞の2冠馬セイウンスカイ、桜花賞馬ファレノプシスが激突。軍配はセイウンに上がった。
その後もこのレースに参戦したGⅠ馬は多い。
01年には同年のダービー馬ジャングルポケットが参戦。結果は③着だったが、札幌競馬場は多いに沸いた。
02年の勝ち馬テイエムオーシャンは前年の桜花賞、秋華賞の2冠牝馬。また、04年のファインモーションは2年前の秋華賞、エ女王杯馬。一方で05年にクイーンS②着からの連闘で挑んだ牝馬ヘヴンリーロマンスは次走の天皇賞・秋を14番人気で制覇。また、06年の勝ち馬アドマイヤムーンは当時、まだGⅠ馬ではなかったが、翌年にドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)を制してGⅠ馬となり、夏には宝塚記念、秋にはジャパンCを制覇とGⅠ3勝馬にまで上り詰めた。
09年は同年桜花賞、オークスの2冠牝馬ブエナビスタが。安藤勝が6年ぶりに52キロで乗るとあって、必死に減量したのが話題になった。
10年アーネストリー、11年トーセンジョーダンはその後にGⅠウイナーに。22年の勝ち馬ジャックドールも翌年の大阪杯馬だから、近年もそうメンバーレベルは落ちていない。
24年は21年のダービー馬シャフリヤールが武豊とのコンビで参戦して話題に。結果は⑤着だったものの、ここをたたいてBCターフ③着、有馬記念②着と秋、冬にGⅠでいいところを見せた。
この年はホープフルS馬ドゥラエレーデも参戦したが、1番人気はプログノーシス。最近の札幌記念は以前よりも「GⅠ馬が参戦して人気を背負って勝つ」という図式が見られなくなっている。
昨年の参戦は桜花賞馬ステレンボッシュのみで⑮着という結果に。そして今年は登録の段階からGⅠ馬の名前はない。
それはやはり昨年から「新潟記念」という強敵が出現したからだろう。
グレート別定になった新潟記念を使う札幌記念にないメリットとは
新潟記念は昨年から、いわゆるグレード別定に変更された。
ベースは3歳が54キロ、4歳以上が57キロで牝馬は2キロ減。25年8月30日以降のGⅠ競走①着馬は3キロ増だが、それ以前の勝ち馬は2キロ増で、牝馬限定GⅠなら1キロ増にとどまる。
今年は新潟記念にアーバンシック、ステレンボッシュ、チェルヴィニア、ドゥレッツァ、ロデオドライブと5頭のGⅠ馬が参戦予定。アーバンシック、ドゥレッツァは過去1年以内のGⅠ勝ちではないため、2キロ増の59キロになり、ステレンボッシュ、チェルヴィニアは1キロ増の56キロ。ロデオドライブは3キロ増だが、ベースが54キロのため57キロ。ハンデ戦なら60キロ以上を課されそうな牡馬でも、出走しやすくなっている。
重量面が変われば、新潟記念を使うメリットは決して小さくない。
左回りで直線が長い外回りコースは、秋の天皇賞やジャパンCとコース形態が似ている。札幌記念は右回りであり小回りコース。大きく違う。
また、札幌記念でも直前輸送できないことはないものの、ほとんどいない。最終追い切りは函館のウッド、もしくは函館か札幌のダートか芝コースになる。
しかし、新潟記念なら慣れた東西トレセンのウッド、坂路で直前まで調整できる。これが最大のメリットではないか。
昨年、新潟記念を使ったGⅠ馬はブレイディヴェーグ1頭だったが、今年は一気に5頭に増加。①着賞金こそ4300万円と札幌記念の6割程度でも、こちらはどんどん地位が向上してきそう。
札幌記念は来年以降、ビッグネームを集められるか。夏競馬唯一のGⅡだけに、以前のような盛り上がりが戻ってほしいものである。





























