【エリザベス女王杯】役者が違ったレガレイラ 牝馬史上初のグランプリ連覇へ視界良好

公開日:2025年11月17日 14:00 更新日:2025年11月17日 14:00

 牝馬同士なら役者が違う。文句なしの勝利――。京都で行われたGⅠエリザベス女王杯はレガレイラが1番人気に応えて快勝した。

 発走前にゲート確認を行い、課題のスタートも無難にクリア。二の脚もつき、中団追走から直線へ。追い出すと反応は鋭く、上がり3F34秒2の最速タイの末脚で前を楽にかわした。危なげない走りで、②着に0秒3差をつける完勝だった。

 閉じ込められるリスクや馬場の悪い内を避け、距離ロスがあっても外から安全運転でねじ伏せる競馬。不利があって1番人気で⑤着だった昨年の雪辱を見事に果たした格好だ。

 これで一昨年のホープフルS、昨年の有馬記念に続き、3年連続GⅠ勝利の快挙だ。馬体も輸送を挟んで8キロ増の480キロと、デビュー最高体重にボリュームアップ。いよいよ完成の域に入ってきた雰囲気で、歴史的名牝への道を着実に歩んでいる。

 ここ2戦は時計の速い勝負でも結果を残した。また、③⑤着と勝てていない東京コースに対しても「右手前が得意な馬だから成長した今、使ってみたい」と陣営が口にするほど。ゲートも改善傾向にあり、弱点らしい弱点が見当たらない。

 貫禄の違いを見せた牝馬同士だけでなく、牡馬を含めても中長距離路線では今や現役最強かもしれない。未対戦の現3歳牡馬との比較は難しいが、少なくとも同世代や年長馬相手には一歩リードしたか。

 今後は状態次第だが、有馬記念で史上初の牝馬による連覇を目指す可能性は高い。

 中山は4戦して①⑥①①着と得意の舞台。ましてや出走間隔も昨年と同じだ。

 3歳時は休養から中7週、中5週と使いながら調子を上げてきての3戦目が有馬記念だった。今年もそれを踏襲するかのように休み明けのオールカマー①着から中7週で今回、そして有馬記念は中5週で迎えられる。

 グランプリ連覇となれば、今年は登録だけにとどめた凱旋門賞挑戦も見えてくる。現役最強馬の動向、その走りから今後も目が離せない。

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