【アルゼンチン共和国杯】個性派ミステリーウェイとデビュー5年目の松本が渾身の大逃げで人馬ともに重賞初V
公開日:2025年11月10日 14:00 更新日:2025年11月10日 14:00
東京で行われたアルゼンチン共和国杯は9番人気の伏兵ミステリーウェイが逃げ切った。
波乱の立役者となったのはデビュー5年目の鞍上・松本だ。札幌の丹頂Sで初めてコンビを組んで大逃げを決めたが、その再現となった。
外枠からのスタートでも迷わずハナに立ち、2コーナーを回った時には後続とかなりの差がついていた。前半5F通過が60秒2で、そこからのペース配分がまさに絶妙。しばらく12秒台が続き、鞍上がしっかり引きつけていたのが分かる。
4コーナーで2番手を追走していたマイネルカンパーナやホーエリートにのみ込まれたかと思いきや、もう一度エンジンがかかってしぶとさを発揮。驚異の粘り込みでスティンガーグラスやディマイザキッドなどの猛追を振り切った。
「直線に向いて並ばれた時は“反応が鈍いかな”と。ただ、それまでにオツリがあったので、最後もしっかり伸びてくれました」
殊勲の若武者がこう振り返れば、管理する小林師も「前回はいろいろ恵まれたところもありましたが、今回は文句なしですね。力をつけています」と目を細めた。
騎乗2戦目にして手の内に入れた印象で、堂々たる立ち回りだった。
これに応えたミステリーウェイも凄い。
3歳1月にデビューすると、オープン入りを果たしたのが7歳の今春という遅咲き。初勝利はダート二千メートルで、その後は二千四百~二千六百メートルで勝ち星を積み重ねていった長距離砲だ。
スタート直後、そして最後の直線と2度の坂越えというタフな舞台設定にも難なく対応してみせたように、心肺機能の高さは疑いようがない。
いずれにしても、長距離路線に楽しみな1頭が現れたといえよう。
次走は最長距離重賞のステイヤーズSか、あるいは暮れのグランプリ有馬記念となるか。持ち前の豊富なスタミナが生かせる舞台なら、今後も目が離せない存在になりそうだ。























