【秋華賞】馬肥ゆる秋を地でいくダノンフェアレディに穴の気配
公開日:2025年10月15日 14:00 更新日:2025年10月15日 14:00
「維持する春と真逆。絞らないといけないくらい食欲旺盛」(千野調教助手)
馬肥ゆる秋──。酷暑、炎暑と呼ばれ続けた夏が終わり、朝晩が過ごしやすい時季となってきた。
人もそうだが、もちろん、サラブレッドにとっても涼しいに越したことはない。
人同様、食に積極的になり、それをエネルギー源としてトレーニング(調教)効果で筋肉がついてくる。このプラスのスパイラルに入る馬は走ってくる。いわゆる食べたものが実になるパターンで、今週の秋華賞組でも馬体面で良化傾向の馬はチラホラいる。
うち一頭が紫苑Sで③着だったダノンフェアレディだ。担当する千野助手は良化を肌で感じるという。
「春までは体を維持するという感じでしたが、今は真逆。絞らないといけないくらい。それくらい食欲旺盛で、以前では考えられないくらいですよ」
実際に、繊細さを兼ねた以前から今夏を境に大きく変わっている。春から一息入った2走前の小倉が20㌔増の472㌔で挑み、勝利した。続く、紫苑Sはさらに10㌔増での競馬。中山まで輸送がありながらの482㌔は昨年6月のデビュー時から46㌔も増えたことになる。直線はスムーズさを欠き、やや踏み遅れる形となったが③着と秋華賞切符を手にしたから、馬体増、イコール地力アップがみてとれる一頭でもあろう。
「前走はちょっと太かったこともあり、今回は470㌔半ばをイメージして絞って、調整しています。体調はホント、いいですね」
別掲の追い切り速報にもあるように、最終追いは坂井騎乗でCウッドでの併走追いを選択した。1週前コース、最終追い坂路のパターンから、2週続けてCウッドで追われたのは初めて。ここまで負荷をかけることができる状態であり、目イチ仕上げの〝勝負手〟とみていい。トライアル③着で最後の一冠に滑り込んだ成長著しいキズナ産駒に好配当が漂っている。