勝羽太郎 情報ノート

【勝羽の土曜競馬コラム・サウジアラビアロイヤルC】

公開日:2025年10月10日 17:00 更新日:2025年10月10日 17:00

 スピードシンボリから56年。今年も凱旋門賞は日本馬にとって高い壁だった。日本でGⅠレベルで結果を出し、輸送、環境にも慣れて高低差10メートルもあるタフな欧州芝の舞台をこなせるか。また、最終関門である雨演出もクリアしなければ、栄光には届かない。この雨は降れば降るほど、日本で速く走れた馬場と真逆にかけ離れる。ある調教師は「今ならフォーエバーヤングを連れていくしかない」と話したが、そこは芝の怪物が出ることを待ちたい。

【東京11R・サウジアラビアロイヤルC】 過去5年で東京芝マイルの2歳戦をもっとも勝っている種牡馬はどれか。ディープインパクトが41勝で、ロードカナロアが30勝、エピファネイアが27勝と続く。ただし、ディープは当然だが、今年は前記3種牡馬が不在。21勝で4位モーリスの産駒から◎はチュウワカーネギーとする。

 東のゾロアストロも同じ種牡馬だが、チュウワの方が脚が長く、より東京向きな印象が強い。阪神マイルの新馬戦は直線で4度も手前を替え、未完成さを感じさせながらも33秒2の上がりを使えて、最後まで伸び切った。素質は十分だ。

「まだ、手前の面での課題はありますが、ひと夏越して、乗った感じから違います。前走よりも馬はしっかりとしてきていますよ」は坂田助手。

 実際に腰回りに細さを感じた前走時より膨らんで映るのがよく、後肢が後ろへ流れずに入ってくる。体幹アップ、バランス良化が見てとれる。

 大久保師も「現時点で注文をつけるところがないくらい」と完成度の上昇を話すから、ここは2連勝でGⅠの舞台へ駒を進めていい。

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勝羽太郎

 1974年、愛知県で生を受ける。名前の通りのザ・長男。
 大阪での学生時代、暇な週末は競馬場に通い、アルバイトをきっかけに日刊ゲンダイへ。栗東トレセンデビューは忘れもしない99年3月24日。毎日杯の週で、初めて取材した馬は連勝中だったテイエムオペラオー。以降、同馬に魅せられ、1勝の難しさ、負けに不思議の負けなしと、学ばせてもらったことは実に多い。
 グリーンチャンネルでパドック解説をさせていただいているが、パドック党であり、大の馬体好き。返し馬をワンセットで見たい派。現場、TV観戦でもパドックが見られなかったレースの馬券は買わないと決めている。
 余談だが、HTB「水曜どうでしょう」の大ファン。こんこんと湧き出る清水のように名言を連発する大泉洋氏を尊敬してやまない。もちろん、“藩士”ゆえにDVD全30巻を所持。

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