パラディレーヌ
春はパワフルが売りの馬体であったが、ひと夏越して大人の女性へ変化した。「今で490キロ。細くなったというよりも余分なものが取れた感じ。スカッと見せ、素軽くなった」と千田師も話すが、その動きは武骨さもあった春より鋭さが増した。1週前のCウッドではラスト3Fを37秒6―23秒1―11秒2。残り1Fを切ってギアチェンジして、残り100メートルからもう一段階加速した。今週もそう。ラスト2Fは11秒4―11秒0でゴールが近づくにつれて脚の回転がグングン上がっていった。普段の運動も踏み込みの力強さ、切れはさすがオークス上位馬と思わせるもの。好始動戦となりそうだ。
カムニャック
オークスを制した後は放牧へ。8月8日に帰厩後は坂路、コース併用で乗り込まれた。先週Cウッドで7F94秒6、1F11秒0と負荷をかけたため、今週は坂路で手応えを確認する程度。それでもゴール前は自然とピッチアップして1F12秒1だ。追えばまだまだ伸びていたか。使えばさらに良くなる余地はあるものの、十分に動ける状態といっていい。
タガノアビー
前走②着はやはり久々の仕上げ。若干の緩さを感じたが、春同様に使ったことで体の張りが変わってきた。動きも良く、2週前の週末から普段通りの調教ルーティン。1週前はCウッドで6F87秒5―40秒5、1F12秒6で今週は83秒3―37秒2、1F11秒6。馬なりだが、少し気合をつけられるとグッと重心が下がった。大きなストライドでテンポも良く一段階上がっている。
ミッキージュエリー
まさに中間は天井知らずの上昇度を思わせる。いったん放牧を挟んで帰厩した後、先週のCウッドは大きなフットワークで1F10秒8と強烈な数字をマーク。その時点で仕上がったため、今週は馬なりの半マイル追い。それでも時計以上に活発さがあって、集中力も十分だったのがいい。馬体の張り、ピカピカの毛ヅヤも言うことなしだ。
ルージュソリテール
春のスイートピーS①着後はオークスを自重して放牧へ。この陣営の判断が結局は成長へとつながったか。中間は十分に数をこなしつつ、仕上げることができて今週の芝コースも少しでも追い出せば一気にはじけそうな余韻たっぷり。馬体のバランスも良く、久々でも態勢は整った。
結論
◎パラディレーヌは2週前に1F11秒5、先週は11秒2をマーク。そして、今週が11秒0と追うごとに切れ味が増している。そのうえ、最終追い切りのラスト2F22秒4は当日の最速タイ。ひと夏を越して成長も著しく、万全の仕上がりだ。
△① ルージュソリテール
△② ミッキーマドンナ
③ ダンツエラン
④ フェアリーライク
◎⑤ パラディレーヌ
⑥ ヴーレヴー
注⑦ ミッキージュエリー
△⑧ チェルビアット
▲⑨ タガノアビー
⑩ テレサ
○⑪ カムニャック
⑫ マトラコーニッシュ
⑬ アイサンサン
△⑭ セナスタイル
⑮ タイセイプランセス
△⑯ コンドゥイア
⑰ ランフォーヴァウ
⑱ ビップデイジー