バデルは外国人ジョッキーには数少ない好配当メーカー

公開日:2025年8月7日 14:00 更新日:2025年8月7日 14:00

2週間で早くも6勝

 先週はバデルが3勝、キングが2勝。これで今年の短期免許での外国人ジョッキーの勝利は106となった。

 先週の競馬は8月2、3日だが、実質7カ月ほどで106勝なら、年間にして180勝ペース。昨年は年間で186勝と近年では最も短期免許で来日したジョッキーの勝利数が多かったが、それでも7月終了時点では95勝だった。

 以前はほぼ秋の欧州シーズンオフのみの騎乗だったが、今は正月、春のクラシックシーズン、夏競馬にも参戦するジョッキーがいる時代。それだけ日本の競馬が腕を磨いたり発揮したりするのに絶好の場であり、賞金的にも〝おいしい〟ということなのだろう。

 函館2歳S、関屋記念と2週連続で重賞を制したキングが抜群にうまいのは間違いないが、もうひとりのバデルも2週間で6勝をしているから、なかなかのペースだ。

 バデルはフランス生まれの35歳。デビューもフランスだが、20年から香港での免許を取得。22/23年シーズンが9位、23/24年シーズンが6位、24/25年シーズンが10位という成績である。

 これだけなら短期免許取得の条件を満たしていないが、昨年から「当該年または過去2年で、ワールドオールスタージョッキーズ騎手表彰順位5位以内」というのが加わり、バデルは23年5位。WASJ以来、2度目の来日になったというわけ。

 しかも、22レースに騎乗して1番人気は1頭のみ(①着)。7、9番人気馬で勝利しているから、配当面でもかなり魅力がある。
 ここまですべて中京での騎乗。先週は重賞はなかったが、日曜メインの名鉄杯では9番人気マリオロードで4角2番手の積極策から早め先頭。2番人気ゼットリアンに首差まで詰め寄られたが、ギリギリ粘り込ませた。

 中京ダート千八ではこれで〈3001〉。ダートを苦にせず、ほとんどが逃げ、先行策とアグレッシブな騎乗スタイルといえる。

 今回の短期免許は25日(月)までの1カ月間のみだが、最終週には札幌で2度目となるワールドオールスタージョッキーズへの出場も決まっている。

 前回の経験を生かして今年も上位に入るか。外国人ジョッキーにしては珍しい好配当メーカーだけに、今週以降も要注目の存在だ。

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