【クイーンS】アルジーヌここ2戦の悔しさ晴らす重賞2勝目

公開日:2025年8月4日 14:00 更新日:2025年8月4日 14:00

母超えの期待が持てる理由

 札幌で行われた古馬牝馬による重賞、GⅢクイーンSを制したのはアルジーヌ。1番人気の支持に応えて、きっちり勝ち切った。

 昨暮れのターコイズSで重賞初制覇。そして重賞連勝を狙った5歳初戦の阪神牝馬Sは鼻差の②着で、これは首の上げ下げのタイミングだけだった。さらに果敢にGⅠ挑戦したヴィクトリアマイルではラスト100メートルあたりで痛恨の不利。②着クイーンズウォークと接触するアクシデントがあった。結果、タイム差なしの④着だから、スムーズならもっと上があったのかもしれない。

 ともあれ、今年の2戦は“運”がなかったとも言えるが、今回はまさに三度目の正直。「やめる癖があるので」とは川田で、それも計算しての早め抜け出し。最後は②着ココナッツブラウンが頭差まで猛追してきたものの、しっかりと2つ目のタイトルを手にした。

 思えば、このクイーンSは長らく牝馬路線で活躍した母キャトルフィーユも勝利した縁のある重賞。さらに勝ったのも5歳夏と時期も同じということになった。

 ただし、キャトルフィーユはこのクイーンSを勝った後、秋にはエリザベス女王杯(⑤着)などにも出走したが、さらに勝ち星を積み上げることはできずに引退した。その点、娘は違うかもしれない。

 母はクイーンSがキャリア20戦目で、重賞だけでも10戦目だった。対して、アルジーヌは間隔をあけながら使われており、5歳夏にしてまだ14戦目、重賞は5戦目に過ぎない。その分、まだまだ使い減りしておらず、伸びシロ十分とも言えるのではないか。

 それなら、ここからもう一段階パワーアップして、母超えでタイトルを上積み、そして大舞台でも――。そんな活躍を予感させる勝利だった。

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