新居の生ネタ直送便

【新居の日曜競馬コラム・七夕賞】

公開日:2025年7月12日 17:00 更新日:2025年7月14日 09:45

 混戦ムードのGⅢ七夕賞。現場派の新居が担当厩舎のドゥラドーレスを狙えば、データ派の武田は伏兵バラジを推してきた。その根拠は――。

【福島11R・七夕賞】 能力は一枚も二枚も上。6歳馬ドゥラドーレスが突き抜ける。

 これまで重賞は毎日杯③着、菊花賞④着、エプソムC②着。善戦するものの、勝ち切れなかった。全10戦中、8戦で上がり最速をマークしている現役屈指の切れ者。誰もが認める“重賞級”だけに陣営もただ指をくわえて時を待っているわけではない。

 今回は勝ち切るために馬具を工夫してきた。

 道中で力むロスを減らすため、従来のリングバミ、クロス鼻革の装備からハミをユニバーサルビットに変更。制御力をより強めたものにして、道中からいいリズムをつくる。そして、持ち味の末脚により磨きをかけた形でつなげる作戦だ。

 この装備はこれまで調教だけだったが、それをレースも同じにして臨むわけである。

 1週前に戸崎がその感触を確かめて、本番でも採用が決定。また体調もさらに上がってきた。

「代謝が良くなってきましたね。動きに素軽さが出て、水曜もいいリズムで走れてました。右前脚(の屈腱炎)も大丈夫で状態は前走よりいいですよ」と沢江助手だ。

 普段は腹回りに余裕がある体形だが、今回は引き締まり、緩さも抜け、より研ぎ澄まされてスレンダーに映る。

 3歳春のダービー出走をかけた毎日杯では前が何度もドン詰まって力を出せず③着。戸崎もあの時以来の騎乗依頼に期する部分はあるだろう。

 小回り、大外枠も関係なし。力の違いで外から一気に差し切る。

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7月13日(日)福島競馬場

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新居哲

 馬とは関係のない家庭環境で育った。ただ、母親がゲンダイの愛読者で馬柱は身近な存在に。ナリタブライアンの3冠から本格的にのめり込み、学生時代は競馬場、牧場巡りをしていたら、いつしか本職となっていました。
 現場デビューは2000年。若駒の時は取材相手に「おまえが来ると負けるから帰れ!」と怒られながら、勝負の世界でもまれてきました。
 途中、半ば強制的に放牧に出され、05年プロ野球の巨人、06年サッカードイツW杯を現地で取材。07年に再入厩してきました。
 国枝、木村厩舎などを担当。気が付けば、もう中堅の域で、レースなら4角手前くらいでしょうか。その分、少しずつ人の輪も広がってきたのを実感します。
「馬を見て、関係者に聞いてレースを振り返る」をモットーに最後の直線で見せ場をつくり、いいモノをお届けできればと思います。

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