【しらさぎS】良血馬シヴァース軌道に乗った
公開日:2025年6月19日 14:00 更新日:2025年6月19日 14:00
父母も4歳から本格化
シヴァースがいよいよ軌道に乗った。
父モーリス、母ヴィブロスという良血馬。その血にたがわず2歳秋に新馬勝ちすると、直後のGⅢきさらぎ賞でも鼻、鼻差の③着好走。早い時期から素質の片鱗を見せていた。だが、気性的な幼さが同居する状態でもあったため、アーリントンCではよもやの⑨着。クラシック戦線に乗ることができなかった。
昨夏以降は自己条件から再始動。1勝クラスを一発で突破すれば、2勝クラスも3戦目で卒業と着実にステップアップしてきた。そして3勝クラスに至っては、わずか2戦で勝ち上がり。ここにきて気性面が成長し、レースぶりに安定感が増してきた。4歳春にして本格化を迎えるあたりは、この血統らしさでもある。
父モーリスが連勝街道を歩み始めたのが、4歳シーズンの1月であり、同年6月の安田記念でGⅠ初制覇。その後は5歳暮れまで現役を重ね、国内外でビッグタイトルを積み重ねた。また、母ヴィブロスも春クラシック戦線に乗れなかったが、秋には3冠最終戦の秋華賞を勝利。4歳春にはドバイターフでGⅠ2勝目を挙げると、こちらは6歳春まで一線級の牡馬と互角に渡り合った。
両親とも遅咲きの血統であり、また、いったん素質が開花すれば息の長い活躍をする血筋でもあるということ。
そう考えると、シヴァースが重賞の壁にはね返される可能性は極めて低いだろう。実際、前走の夢洲Sは翌週のGⅡ阪神牝馬Sより0秒5も速い時計で勝ち切っている。友道師も「重賞でも力は十分に通用する」と断言するほどだから、GⅢは通過点となりそうだ。