今週の栗東トレセンは梅雨らしい天気だった。入梅が発表されたのが月曜で、その報道通りに火曜からは連日の雨。ウッドチップはかなり水分を含み、力のいるコンディションとなった。
当然、時計も要しており、坂路4F50秒台はわずか2頭。51秒台でも13頭と、道悪巧拙の差がはっきりと出た印象だ。
そんなタフな馬場でもしっかりと動けていたのが土曜の推奨馬。
【阪神11R・三宮S】 本命はサトノフェニックス。
直前の坂路で4F51秒8の好タイムをマーク。開門直後とはいえ、自己ベストに0秒2まで迫った走りは高く評価していいだろう。また、ラスト2Fも12秒1―12秒1と“減速なし”でまとめており、調教評価は文句なしの“A”。8カ月半ぶりの前走をたたいて順当に上向いている。
戦績を振り返れば、デビューから2連勝を飾り、国内重賞では②⑤②③着と常に上位争いに加わってきた。フォーエバーヤングを筆頭とする4歳ダート馬の中でも実力はトップクラスであり、ここらで足踏みをする器ではない。きっちり勝ちって、再び重賞路線へと駒を進める。
【函館2R・3歳未勝利】 ◎デザフィアドールは430キロ台と小柄な牝馬で、いかにも滞在競馬向き。脚質的に平坦小回りもマッチする。
“期待値が最も高いのはワイドだ”という持論のもと、人気サイドと中穴を絡めたワイド一点勝負を得意とするレース部の最年少。22年春から栗東で取材に励んでいる。一点勝負で磨いた感性と、変幻自在の組み合わせで一獲千金を狙う。