また相手が抜けた。先週のNHKマイルCだ。本命のマジックサンズはインから鋭く伸びて頭差②着に好走。だが、肝心要の勝ち馬パンジャタワーは無印で、払い戻しはゼロ……。◎は来るのに当てられない、当コラム恒例のパターンとなってしまった。
そんな中、勝ち馬からワイド2点をモノにしたヤツがいた。父親である。パンジャを軸にした理由は至って単純。「NHKの朝ドラが“あんぱん”だから」だそうだ。そして「デカいのを当てるにはサイン馬券か買い間違いしかない」と。おとっつぁんよ、それを言っちゃあ元も子もないんだよ。
で、ヴィクトリアマイルのサインは何ですか?
【京都4R・3歳未勝利】 大穴オラリオンで高配当を狙う。
デビューして⑨⑫⑭着でも、芝2戦のレースぶりは悪くなかった。特に初戦はハイレベルメンバー相手に健闘。当時の勝ち馬は皐月賞まで駒を進め、②着もすでに未勝利突破。④着は先週のGⅡ京都新聞杯で1番人気に推されたトッピボーンであり、⑧着馬ミュージシャンは1勝クラスで勝ち負けを演じているのだ。これら強敵を相手にバテることなく脚を使っていた点は見逃せない。
中間は藤懸が付きっきりで調教をつけ、1週前のCウッドではラスト1F11秒1をマーク。「ここにきて体が使えるようになった」と高橋一師が言うように、動きの質が明らかに良化している。ならば一変の期待は十分に持てる。一気に争覇圏突入だ。
“期待値が最も高いのはワイドだ”という持論のもと、人気サイドと中穴を絡めたワイド一点勝負を得意とするレース部の最年少。22年春から栗東で取材に励んでいる。一点勝負で磨いた感性と、変幻自在の組み合わせで一獲千金を狙う。