競馬デビューでガッツリ稼ぐ 入門編と豆知識
公開日:2025年4月4日 17:00 更新日:2025年4月4日 17:08
春のGⅠシーズンに突入
春のGⅠシーズンに突入している。今週は大阪杯(6日)で、来週は桜花賞(13日)。それ以降も、中山グランドジャンプ(19日)、皐月賞(20日)、天皇賞(5月4日)……。競馬ファンにはたまらないビッグレースが続いていく。「穴狙い」「本命で確実に」など人によって挑み方は違うけど、4月は新年度入り。新しいことへチャレンジするのにピッタリだ。この春、競馬デビューはどう?
上司の助言で競馬場へ
昨春、損保会社に就職した24歳のAさん。右も左も分からないなかで研修を終えたあと、営業に配属された。必死に毎日を過ごしていたら、ある時、上司にこう言われた。
「えっ、A君は競馬もパチンコもやらないのか。まあ、いまの若い人はそうなのかもしれないが、お客さんと話を合わせるというか、話を広げるためにも、少しぐらいやってみてもいいかもね」
大きなお世話ながら、仕事の上でプラスになるならと前向きにとらえたAさん。ギャンブルをまったくやらないわけではなく、学生時代には麻雀にいそしんだ。競技ポーカーもそれなりに楽しかった。
競馬か……。どうやってやればいいのだろう。Aさんの頭に浮かんだのは学生時代の麻雀仲間でギャンブル好きの友だちだ。
かくして2人は競馬場へ向かう。今はオンラインで馬券は買えるし、場外馬券場だってアチコチにある。それでも、Aさんの友人は競馬場で馬の走る姿や、走っている音、観客のどよめきを聞かせたいと競馬場に連れ出すことにした。いろいろ教えるため、混雑の少ない土曜日を選んだ。
入場料を払ってパドックへ
最寄り駅で待ち合わせ、まずは勝ち馬予想の出ている新聞を買う。馬柱はわりと複雑なので、とりあえず「◎」「〇」「△」などの予想印に絞って意味を伝える。◎は本命、〇は対抗、△は連下(1着は無理でも3着以内の可能性はあり)、「注」は穴(番狂わせ)といった具合。
印がたくさん付いているほうが、まあ有利ということだ。
競馬場に入るには入場券が必要。JRAの場合、東京・中山・中京・京都・阪神の各競馬場は通常200円(ネット予約で半額、GⅠレース日は除外)、札幌・函館・福島・新潟・小倉は100円だ。
次はパドックで競走馬と対面。レース出走前にスタッフに引かれた馬が周回する場所で、数メートル離れた位置から馬の状態を観察できる。「おお、艶があるな」「うん、今日は走りそうだ」などと判断すればいい。
いよいよ馬券だ。単勝(1着を当てる)、複勝(3着までに入れば的中)、枠連(1着、2着の枠番を当てる。着順は関係なし)、馬連(1着、2着の馬番を当てる。着順は関係なし)など種類は豊富。
ゴール前の地響きと「まくれ!」の歓声
競馬場に置いてあるマークカード(5種類)に予想するレースや勝ち馬予想、金額などを記入(マークシート方式)。それをズラリと並んでいる自動発売機に現金を投入後、読み取ってもらい、不具合がなければ馬券が出てくる仕組みだ。
ビギナーのAさんは「◎」がいっぱい並んでいる単勝を選んだ。
馬券を握りしめ、ゴール前の平場へ観戦に向かう。スタート時間が迫ると、客がどこからともなく湧いてきて、いつの間にか大混雑。ファンファーレが鳴り、レースが始まったが、馬の姿は見えない。しばらくすると、地響きのような音がしたかと思うと、馬群が近づき、「そのまま! そのまま!」「まくれ!」「いけ!」と歓声が響く。瞬く間に目の前を馬が通り過ぎていった。
購入した馬券は見事的中。ただし、オッズは1・3倍だったので「儲かった!」まではいかないが、的中の喜びは十分に味わえたとか。
オッズは配当率。1・3倍だと、1000円買えば1300円になって返ってくるというわけ。
リアルな競馬場の醍醐味を味わったAさんは、「GⅠも体験してみたい」と興奮気味だった。
これで競馬好きな顧客と共通の話題で盛り上がれる。
サラブレッドは中指一本で立っている
探求心が旺盛なAさんは馬券の種類や、馬券ごとの控除率、オッズの計算方法と調べていった。
そのうち豆知識っぽい内容にも興味が湧く。
たとえばサラブレッドは中指一本で体を支えている。人間でいう踵は足の真ん中辺にあって、そこから下は足の指。それも、速く走るために爪先立ちとなり、親指、小指が退化。さらに人さし指、薬指と退化して中指だけが残った。指の皮膚も角質化し、蹄となる。
自身の体重を支えるだけで精いっぱいなのに、人を乗せて走らなければならない。そこで誕生したのが、蹄を守る蹄鉄だ。蹄鉄がなければひとたまりもない。
心臓もしっかりしている。人間は体重の0・4%ほどの重量だが、サラブレッドは約1%ある。牛(0・35%)や豚(0・3%)に比べても、かなりのスポーツ心臓だ。
種牡馬の射精量は人間の約20倍
種牡馬はすごい。ディープインパクトの種付け料はかつて4000万円といわれた。現在はそこまで高額な種牡馬はいないが、2000万円クラスは数頭いる。
射精量はハンパない。おおよそ60~70ミリリットルだ。人間は3・5ミリリットル程度が一般的。なんと、人間の17~20倍になる。
性器の大きさは当然、馬並み。30~50センチといわれるが、70センチという個体もいるとか。交尾の時間は短く、15~30秒程度という。
種付けは、かつて1日に4、5回という時期もあったようだが、いまは3回を限度としている。
視野が350度もあるので……
顔にお面のようなものをつけている馬がいる。あれは一体何?
馬の目がどうなっているかを知ると分かりやすい。目は顔の右側と左側にそれぞれついていて、真後ろ以外はだいたい見える。視野は350度という。
そもそも馬は危険を感じると、サッと逃げる動物。だから視野も広いのだが、競走馬はこれでは都合が悪い。
走っている最中、ライバルは視界に入るし、騎手も見える。おまけに観客席には人がいっぱい……。逃げ出したくなるのは無理もない。
そこでブリンカー(遮眼帯)で視界を狭くしてしまおうというわけだ。見えなければ余計な情報は入ってこない。レースに集中できる。ブリンカーには、前しか見えないモノなどさまざまなタイプがある。
音にも敏感だ。メンコ(頭巾)をかぶった馬もいる。出走の合図であるファンファーレや、「ガッシャ」というゲートの開く音、観客の歓声などをできるだけシャットアウトするために耳を覆う。名馬・ハイセイコーはメンコで有名だった。
限度額を決めてほどほどに楽しむ
ギャンブルでくくるのはちょっと違うかもしれないが、Aさんは株式投資にも興味津々。新NISAも始めたらしい。
株式評論家の倉多慎之助氏は言う。
「春のGⅠレースが本格化しますが、のめり込み過ぎてはダメです。株式市場はトランプ米大統領の言動でしっちゃかめっちゃか。上昇傾向かと思ったら、直後に暴落。乱高下に一喜一憂してはいけません。競馬も大当たりしても、次が的中するとは限りません。投資と一緒で、限度額を決めて楽しんでほしい」
投資も競馬もビギナーズラックはある。難しいのはその先だ。競馬を深く知ってガッツリ稼ぐのもいい。とはいえ、ほどほどが一番かも。