【中山11R・ステイヤーズS】 距離を延ばして台頭してきたフルールが穴を演出する。
年明けに長距離路線にシフトチェンジすると②⑧②①④②③着と堅実な走りを繰り返してきた。特に2走前は札幌日経オープンに格上挑戦して②着している。
当時の勝ち馬ショウナンバシットは次走のタイランドCで連勝。さらに⑦着馬はGⅡアルゼンチン共和国杯で④着と、なかなか骨っぽい相手にもヒケを取らなかった。
自己条件に戻った前走の古都Sは③着と着順を落としたが、久々の実戦で力んでしまったものだから度外視していい。
「今回はチークピーシズを外して臨みます。体も気持ち太かったですが、使ったことで引き締まってきました」とは上原佑師だ。
この中間はテンションを上げないように調整。1週前には1戦1勝の荻野極が調教にまたがり、感触を確かめている。
「スタミナはあるので、それを最大限に生かせればチャンスがあっても」と、あえて重賞に挑戦する指揮官。実績面では劣るものの、バテないしぶとさを発揮できれば、この馬でも台頭できるはずだ。
馬とは関係のない家庭環境で育った。ただ、母親がゲンダイの愛読者で馬柱は身近な存在に。ナリタブライアンの3冠から本格的にのめり込み、学生時代は競馬場、牧場巡りをしていたら、いつしか本職となっていました。
現場デビューは2000年。若駒の時は取材相手に「おまえが来ると負けるから帰れ!」と怒られながら、勝負の世界でもまれてきました。
途中、半ば強制的に放牧に出され、05年プロ野球の巨人、06年サッカードイツW杯を現地で取材。07年に再入厩してきました。
国枝、木村厩舎などを担当。気が付けば、もう中堅の域で、レースなら4角手前くらいでしょうか。その分、少しずつ人の輪も広がってきたのを実感します。
「馬を見て、関係者に聞いてレースを振り返る」をモットーに最後の直線で見せ場をつくり、いいモノをお届けできればと思います。