【札幌記念】ノースブリッジ秋の大舞台へ収穫の重賞3勝目

公開日:2024年8月19日 14:00 更新日:2024年8月19日 14:00

岩田康、奥村武厩舎が函館に続き札幌も!

 また、このコンビだ。

 札幌記念を制したのは5番人気のノースブリッジ。鞍上・岩田康、奥村武厩舎は函館で巴賞→函館記念をホウオウビスケッツで連勝しており、これで北海道の中距離路線を完全制覇したことになる。

 美浦所属の厩舎と、関西のジョッキーだが、この両者の関係は深い。

 ホウオウビスケッツは今年2月の東京新聞杯から4戦連続で騎乗。ノースブリッジにいたっては新馬戦、3戦目の青葉賞以外、すべてコンビを組んでいる。「いい馬に乗せてもらっている」とは岩田康だ。

 ノースブリッジは今年ここまでカタールでGⅢアミールT④着、香港のクイーンエリザベスⅡ世C③着。海外遠征を経験し、精神的にも強くなったか、今回はパドックでも落ち着いて周回できていた。

 レースでもやや離して逃げるアウスヴァールの2番手から。5F60秒5と流れは速くないから、このポジションは絶好位だ。まさに、ホウオウの函館記念と同じく、2番手からの早め抜け出しを決めてみせた。

 ノースブリッジは7日に美浦で追い切った時もまたがっており、まさに鞍上が手塩にかけて育てた馬。ダービーを制覇したディープブリランテにも毎日のようにまたがっており、このあたりは同じ50代のジョッキーである横山典にも共通するところがある。以前ほど大舞台に登場することは少なくなったが、ここ一番ではきっちりと仕事をするのが大ベテランだ。

 これで重賞は3勝目。GⅠで勝ち負けするにはもうひと成長が必要かもしれないが、父が晩成型のモーリスだし、奥村武師は「まだ良くなる」。この秋は楽しみな存在になる。

 一方、1番人気を裏切って④着に終わったのが昨年の勝ち馬プログノーシス。今回はいつも以上にゲートの中でうるさかったし、出遅れて5F60秒5の最後方では万事休すだったか。

 ただ、この馬の目標はGⅠ取り。ここが目イチの仕上げではないし、決して小回り向きでもないだろう。ゲートの課題は残ったが、昨秋の天皇賞でイクイノックス、ジャスティンパレスに続いた素材だ。今回の敗戦は参考外でいいかもしれない。

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