今年の小倉記念は中京開催で関東馬に初勝利のチャンス到来!?
公開日:2024年8月8日 14:00 更新日:2024年8月8日 14:00
これまでは②着が最高
今年は阪神競馬場が改修工事に入った影響で、関西の開催は変則。宝塚記念は京都で行われ、それが終わると小倉へ。中京記念の舞台は小倉千八だった。
そして今週からは3場開催で、西の舞台は中京に。9月29日のスプリンターズS当日まで中京開催が続く。そして10月以降はずっと京都開催となっている。
例年なら小倉で行われる小倉記念も、今年は大箱の中京。となると、関東馬にもチャンスが訪れたか。
というのも、関西馬は滋賀県の栗東を拠点としているため、北海道は遠いが、関東エリアはもちろん、新潟、小倉も前日に輸送してレースを使うことができる。
ところが、関東馬は茨城県の美浦が拠点。北海道が遠いのは東西共通だが、とにかく小倉が遠い。だから、関東馬の遠征は決して多くない。
まして、重賞勝ちとなると非常にレアケースとなる。
最初に関東馬が小倉で重賞を勝ったのは1974年。加藤朝治郎厩舎のノボルトウコウだ。騎乗した安田富男はこれが重賞初制覇で、この勝利がのちの全10場重賞制覇への第一歩である。
では、グレード制導入後はというと、勝ち馬は4頭だけ。10年の愛知杯(この年は小倉で施行)=セラフィックロンプ、16年の北九州記念=バクシンテイオー、17年の小倉大賞典=マルターズアポジー、そして今年の小倉大賞典=エピファニーのみ。関西馬は関東エリアの重賞をバンバン勝っていることを思うと、とてつもなく大きな差になっている。
さて、前記の重賞勝ちの中で、イレギュラーな愛知杯を除くと、関東馬が勝ったのは小倉大賞典が2回、北九州記念が1回。つまり、小倉記念、小倉2歳Sを勝った例はいまだにないということだが、舞台が中京なら関東から遠征しやすい。今年は初勝利のチャンス大なのだ。
過去最高は17年サンマルティン、21年ヒュミドールの②着。今年はコスモカレンドゥラ、シリウスコルト、ファユエン、レッドランメルトの4頭がエントリーしている。果たして……。
同じことは小倉2歳Sにも言える。
これも関東馬が勝利した例はなく、86年ハセベルテックス(当時は小倉3歳S)、16年ダイイチターミナルが②着まで。今年は福島、函館の芝千二で新馬勝ちした関東馬が遠征しやすくなっている。〝記念の初勝利〟があっても決しておかしくはない。