【エプソムC】レーベンスティールが力の違いを見せつけた
公開日:2024年6月10日 14:00 更新日:2024年6月10日 14:00
59㌔を背負って2馬身差のレースレコード
エプソムCはレーベンスティールが力強く抜け出して、重賞2勝目を挙げた。
昨秋はGⅡセントライト記念を快勝し、香港ヴァーズでも1番人気に支持されたほど。今年初戦の新潟大賞典は⑪着に敗れていたものの、やはりGⅢでは力が違ったということか。
スタートして好位の後ろにつけ、勝負どころでは自然に外へ。鞍上・ルメールの絶妙なエスコートで直線に向いた。残り400メートルで満を持して追い出すと、さらに右ステッキが入ってエンジン全開。あっという間に前をかわし、②着ニシノスーベニアに2馬身差をつけてゴール。
59キロを背負いながら上がり3Fが最速タイの33秒7、勝ちタイム1分44秒7はレースレコードだから、文句のつけようがない。
「前走より走れる態勢ではありましたが、半信半疑でした。強い姿を見せられてホッとしてます」とは田中博師。これは素直な気持ちだろう。
というのも、木曜に行われた最終追い切りを見て、師が不満をあらわにしていたからだ。
「リードホースがうまく誘導できなくて、意図したものではなかったですね。体調がいいからといって走るわけではありません。まだ競馬まで時間があるし、さらに修正できれば……」
しかし、そこは厩舎力の高さだろう。きのうの堂々たるパフォーマンスを見ても、きっちり整えてきたと判断できる。
この圧巻の内容なら、GⅠもはっきりと視界に入ってくる。秋は天皇賞やジャパンC、さらには香港を含めた海外などさまざまな選択肢がある。
グローバルな視野を持つ陣営が、次はどのような手を打ってくるのか。今後もますます目が離せない。