2歳戦で早くも7勝 晩成型のモーリスが見せる快進撃

公開日:2023年7月20日 14:00 更新日:2023年7月20日 14:00

 先週、函館で行われた今年のJRA最初の2歳重賞、GⅢ函館2歳Sはゼルトザームが制して世代の一番星に。

 ヘニーヒューズ産駒の芝の重賞勝ちが19年ニュージーランドT=ワイドファラオ以来なら、前走がダートだった馬は、このレース自体がコース改修のためにダートで行われた94年(勝ち馬はダンツダンサー)を除き、初めてのこと。道悪の影響があったとはいえ、異例の函館2歳チャンプが誕生した。

 2歳戦の“異例”は他にもある。

 種牡馬の勝ち鞍トップを走っているのがモーリスなのだ。先週まで4頭の新馬勝ち、3頭が未勝利勝ちで計7勝。前記ヘニーヒューズが5勝で、2勝差をつけている。以下、ロードカナロア、スワーヴリチャードが4勝で続く。

 モーリス自身は2歳の10月に新馬勝ちし、2勝目も12月に挙げているものの、ブレークしたのは4歳になってから。4月のダービー卿チャレンジTで初重賞制覇を飾り、その後はしばらくマイル戦へ。二千を走ったのは5歳の夏から秋である。

 その特性を受け継ぎ、産駒にも遅咲き傾向は感じる。

 初年度産駒はジャックドール、ジェラルディーナらの5歳世代。この世代が2歳の時、6月から次々と産駒がデビューしながら、なかなか勝つことができず、初勝利は延べ22戦目。7月11日の函館だった。

 また、ジャックドールは今年の大阪杯を制し、ジェラルディーナは昨年のエ女王杯馬。4歳秋から5歳でGⅠウイナーに上り詰めているのだ。

 同じ函館2歳Sの週終了時で比較すると、現4歳は3勝、現3歳は2勝しかできていなかった。それだけに、今年の7勝はいかに産駒のデキがいいか、仕上がりが早いかを物語っている。

 また、千二から二千メートルまで幅広い距離で新馬勝ち。この世代はいろんなタイプが出ている印象もある。

 種牡馬としての成長を感じるのは、オーストラリアにシャトル供用されており、より多くの経験を積んでいることも影響しているのか。

 現地の代表産駒といえばヒトツ。ヴィクトリアダービー、オーストラリアンギニー、オーストラリアンダービーのGⅠ3勝馬だ。しかし、この馬も初勝利は4戦目。デビューから半年以上経ってのことだった。

 そんな晩成型モーリスはいまだに2歳重賞ウイナーは出していない。今年はついに……となるだろうか。

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