【中京記念】宝塚記念は栗東滞在組でワン・ツー! 悲願の重賞へウイングレイテストは栗東坂路が〝スパイス〟になる!?

公開日:2023年7月19日 14:00 更新日:2023年7月19日 15:35

「(栗東の)坂路で乗った効果がありますね。背中の緩さが取れた」(松岡)

 現在、美浦トレセンはリニューアル工事中。日本ダービーが終了して、坂路コースの大改修を行っている。

 スタート地点を後ろへ掘り下げ、半地下に設置。高低差も18㍍から約33㍍(栗東は32㍍)となる。より勾配がつき、後肢の筋力アップに結びつく可能性が高い。

 工期予定は5月29日~10月2日。約4カ月間、閉鎖され、完成の秋を待っている最中だ。

 その間、栗東の坂路を求めて関東馬がやってきた。代表は宝塚記念の①②着馬。イクイノックスにスルーセブンシーズ。美浦同様に週末、追い日前日を坂路を活用した調整とするため、早めに栗東入りして滞在。そして見事、結果を残したことは記憶に新しい。

 この中京記念にも、そんな関東馬がいる。ウイングレイテストだ。今月9日に栗東入りして、調整を続けてきた。

 最終追い切りはラスト1F11秒3。動きのよさは詳報は別掲の追い切り速報のとおりだが、1週前、けさと2週続けて乗った松岡から、坂路調教に関してこんなコメントが出た。

「(栗東の)坂路で乗った効果がありますね。背中の緩さが取れています」

 ウインは栗東の坂路で、11日火曜に4F66秒8、1F16秒8をマーク。翌水曜は67秒8。木曜にCウッドで他厩舎と3頭併せの1週前追いを行い、週末からは再度、坂路へ。土曜66秒0、16日の日曜は62秒1、追い切り前日となるきのう火曜は63秒6を乗ってきた。美浦でも、坂路16─16を2本。多い日は軽め3本も乗ることもある馬だけに、仕上げのルーティンでやはり坂路は重要な調整法なのだ。

「前回が7とすれば、今回は9くらい」(松岡)

 実際に、松岡の感触は良好だ。

「小倉大賞典(4走前、重馬場⑧着)の時はめちゃくちゃ具合がよかったんですが、馬場が悪くなちゃって。2角から滑って全然走ってなく、上がってきてすぐに息が入ったほど。次のダービー卿CT(⑤着)の時は具合が下がってしまって。放牧を挟み、前走(米子S④着)を使った上積みと栗東の坂路で乗ったことで大だいぶ締まりが出て、先週よりも上がってきています。前回が10段階で7とすれば、今回は9くらい」

 美浦の坂路の最大傾斜は3%で、これが350㍍間続く。対して、栗東は最大が3・5%で570㍍間も走る。単純比較でも背腰への負荷の掛かり方は違ってくる。

 松岡が「以前から重賞は取れる能力はある」と言い切るウイングレイテストにとって、今回は8回目の重賞挑戦。宝塚記念の栗東滞在関東馬のワン・ツーを思えば、〝栗東坂路〟が悲願達成へ大きなスパイスとなるに違いない。

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