来年からは東京ダービーの前哨戦に──。ユニコーンSが東京千六で行われるのは今年で最後か!?

公開日:2023年6月15日 14:00 更新日:2023年6月15日 14:00

 ユニコーンSはGⅢではあるものの、言ってみれば3歳のダートチャンピオン決定戦。20年のカフェファラオ、18年ルヴァンスレーヴ、16年ゴールドドリームなど、勝ち馬の中にはのちにGⅠを制した馬も数多い。

 さらに振り返ると、13年ベストウォーリアは南部杯を連覇し、05年カネヒキリは2年以上の休養を経てJCダート(当時)、東京大賞典、川崎記念を連勝。03年ユートピアは06年にドバイでゴドルフィンマイルを制している。

 とにかく、凄い馬がいっぱい勝ち馬に名を連ねているのが、このユニコーンSだが、その歴史は96年から。当時は秋の中山で、距離は千八だった。

 翌年のみ東京に一度移り、10月1週目の施行に。この年の勝ち馬はあのタイキシャトルである。

 98年から再び、中山千八に。ウイングアロー、ゴールドティアラ、アグネスデジタルといった名前が勝ち馬に。東京のマイルに定着したのは01年からである。

 そんなユニコーンSが今年を最後に大きく変わろうとしている。

 昨年11月28日に地方競馬主催者、全国公営競馬主催者協議会、日本中央競馬会、地方競馬全国協会が連名で発表した「全日本的なダート競走の体系整備」により、3歳ダート3冠競走が創設される。4月下旬の羽田盃、6月上旬の東京ダービー、10月上旬のジャパンダートクラシック(現ジャパンダートダービー)がすべて「JpnⅠ」競走に。ユニコーンSはGⅢのまま、別定から馬齢戦になり、東京ダービーの前哨戦として整備されることになっている。

 ただし、ユニコーンSにおいて、発表になっているのはこれだけ。実施場、実施時期、距離はすべて「東京ダービーの前哨戦として整備」と書かれているのみである。つまり、東京で行われるのも、これが最後かもしれないのだ。

 東京ダービーが6月上旬だから、施行は5月上旬くらいになると思われるが、現在、東京で行われているダートの距離は千三、千四、千六、二千百メートルの4種類のみ(千二、二千四百もコース図にはあるが使われていない)。千六では二千メートルの東京ダービーとかけはなれているし、かといって、3歳戦において前哨戦が本番より長い距離で行われることはないから、二千百メートルというのも現実味がない。

 5月上旬に東京以外で行われているのは京都、新潟。ともにダート千八があり、京都では千九も可能。こちらの方が現実味がありそう。いずれにせよ、今年を最後にユニコーンSは大きく姿を変えることになる。

最新記事一覧

  • アクセスランキング
  • 週間