過去には名馬がズラリ! この時期の東京千六デビューVは大物への期待大
公開日:2023年6月15日 14:00 更新日:2023年6月15日 14:00
のちのGⅠ馬がこんなにいる
2歳戦がスタートして2週間。早くも東京、阪神、函館で計11頭が勝ち名乗りを上げた。
中でも目立ったのが先週いっぱいで短期免許期間を終えたレーンだ。新馬戦は5戦5勝とパーフェクト。すべて1、2番人気だったとはいえ、ひとつも取りこぼさなかったのは凄い。
その5頭の中でも最も注目度が高かったのは日曜の芝千八を制したダノンエアズロックか。22年のセレクトセール1歳で4億9500万円はこの年の最高額。姉にマイル重賞3勝のプリモシーンや、現役の3勝馬モーソンピーク、カーペンタリアがいるモーリス産駒である。
ただ、今回の注目はマイル勝ち上がり組だ。
レーンは3頭。開催初日のシュトラウス、2日目の牝馬限定のボンドガール、3日目のゴンバデカーブースである。
12年から始まった6月東京の新馬戦。その年は芝千六は1鞍のみだったが、翌年は3鞍に増加。さらに14年は4鞍に増えた(牝馬限定を含む)。
今年はすでに終了した3鞍に加え、今週日曜、来週日曜にも芝千六が組まれており、合計5鞍に。それだけ、この条件の重要性が増しているということだろう。
実際、これまでを振り返ると、結構な数の大物が6月東京で、芝千六の新馬戦を勝っている。
古くは13年のイスラボニータだ。翌年の皐月賞馬で、ダービー②着。古馬になってからもマイルCSで②着がある。
17年の勝ち上がり4頭の中にはステルヴィオがいる。皐月賞④着、ダービー⑧着だったが、3歳秋にマイルCSを制した。
18年はあのグランアレグリアだ。
いまだに破られていない、2歳6月における1分33秒6の驚愕時計で勝ち上がり、翌年の桜花賞勝ち。その後も安田記念、スプリンターズS、マイルCS、ヴィクトリアマイルなど、GⅠ6勝の名牝だ。
19年はサリオス。この年の朝日杯フューチュリティS馬で、その後はGⅠこそ勝てなかったが、何度も善戦。22年の毎日王冠を千八1分44秒1のレコードで制している。
20年はサトノレイナスだ。この年の阪神ジュベナイルフィリーズの②着馬で、桜花賞も②着。その後、ダービーに果敢に挑戦して⑤着がラストランとなってしまったが、GⅠ②着2回はともにソダシと接戦を演じているのは記憶に新しい。
ここ2年はGⅠ好走馬が出ていないが、昨年の勝ち上がりの中には毎日杯②着、ダービー⑤着のノッキングポイントが。この馬はまだ、大成の可能性を残している。
今年、すでに勝ち上がった3頭に加え、今週、来週の勝ち馬2頭は将来がかなり有望かも。先々まで注目が必要だ。