いよいよ京都競馬場がグランドオープン 果たして芝でレコードは出るか、それとも…

公開日:2023年4月20日 14:00 更新日:2023年4月20日 14:00

 衝撃的だった皐月賞が終われば、いよいよ東京開幕。そして京都競馬場のグランドオープンだ。

 前回の開催は20年の11月1日。この間、スタンド改築、厩舎、馬場を含めた施設全体の一体的整備工事に着手。昭和55年竣工のグランドスワンが全面改築し、ビッグスワンも改修された。

 また、JRAで唯一、円形だったパドックも1周140メートルの楕円形に。とにかく、いろいろと変わり、まさに“グランドオープン”という言葉にふさわしい大改装だ。

 22日(土)のメインはダート千二のオープン特別「京都競馬場グランドオープン記念」。そして23日(日)はGⅡマイラーズC。馬券を買う側として気になるのは、どれくらいの時計が出るのかということではないか。

 もちろん、芝は奇麗に生え揃い、緑一色。相当に速いタイムが飛び出すかもしれない。

 マイラーズCでは14年ワールドエース=1分31秒4、18年サングレーザー=1分31秒3と、2回のレコードが出ている。

 例年、芝が育つ春真っ盛りの、しかも開幕週。GⅡとあって、好メンバーが揃う。速い時計が出る条件はこれ以上ないほど整っているといえる。

 となれば、今年も期待したいところだが、そこには今年からのルール改正の壁がある。

 一年間で出るレコードは例年、20~40近く。ここ3年は順に29、42、26回マークされている。

 ところが今年はまだ2回だけ。ミクソロジーが万葉S(中京芝三千)でマークした3分3秒4、ダイヤモンドS(東京芝三千四百)の3分29秒1で、中京三千は通常なら使われないコース、東京三千四百は年にダイヤモンドSの1回だけだ。

 今年は雨が多いことに加え、古馬は昨年よりも斤量が一律1キロ増。1キロ増えれば、およそ1、2馬身分くらいタイムが遅くなる。これもレコードが出にくい要因だ。

 さて、京都の芝でレコードは出るのか。その一方、路盤改修を行ったあとは下が硬くないから、そんなにタイムは速くならないという声も。確かにレースを使うことで踏み固められ、タイムが速くなるケースもある。

 オープニングの土曜1Rは3歳未勝利だが、芝二千メートルである。1Rが芝なのは結構、レアケース。また、土曜10Rは栞(しおり)S。JRAによると「栞は読みかけの書物に挟んで目印とするもの。本競走は、整備工事前の京都競馬場において最終日に実施された競走で、お客様との再会の目印となることをイメージして名付けられた」とある。この2つの番組は粋な計らいといえよう。

 さらに日曜10Rは「センテニアル・パークS」だ。まずは新装・京都が実際にどういう特徴が出るのか。データが出揃ったら、またお伝えしたい。

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