牝馬3冠レースの最終戦GⅠ秋華賞はモンローウォークが1番人気に応えての勝利。デビューからの連勝を「5」に伸ばした。
千㍍通過57秒8とレースは流れたが、好位の5番手で流れに乗ると、ラストはしぶとく粘るギャラボーグをねじ伏せた。
もともと母系は豪州系のスピード血統。父キズナも米国快速血統のストームキャットを内包しており、スピード勝負に強い配合だ。デビューからの4戦はスローペースと遅い流れの経験しかなかったが、GⅠの速い流れ自体は合うと思っていた。②着馬とは首差だったが、着差以上に強い内容での勝利だと言っていい。
次走はエリザベス女王杯で古馬との対戦も予想されるが、ここに出走なら気になるのが父がディープインパクト系のキズナということか。
実は過去10年のエリザベス女王杯でディープインパクト系は〈13436〉と不振。京都開催に限れば〈01321〉と勝ち馬を出せていないのだ。エリザベス女王杯は連続開催の後半に行われるためタフな馬場に強い欧州系の血を持つ馬が優勢で、ディープ系の切れが生きにくいのだ。
ただ、血統面で言えば、モンローウォークは母アンフィトリテⅡがデインヒルの4×3のクロスを持つパワー型。スピードの持続力に優れたタイプだから、配合のイメージは悪くない。ディープ系不振のデータを覆す可能性は十分にありそうだ。
キズナ産駒の牝馬は3歳秋以降に本領発揮
②着はロードカナロア産駒のギャラボーグ。前記のペースを2番手で追走して粘り込んだ。父ロードカナロアで阪神JF、桜花賞とマイルGⅠで②着2回。今回が初の二千㍍だったが、母レキシールーはマイル~二千で活躍。母系にはサドラーズウェルズの血も入っており、二千も守備範囲だったということ。母は5歳時に重賞勝ち。晩成型の配合だけに、今後さらに力をつけてきそうだ。
オークス②着のドリームコアが③着。桜花賞、オークスの勝ち馬は不出走だったが、②着馬がともに馬券圏を確保。春の実績馬が意地をみせた。ドリームコアはここまで東京コースで3勝。半兄シルバーレインも新潟、東京で勝っており、ベストは直線の長い左回り。①②着とはその辺の差が出たか。こちらも母の父がハービンジャーで、母は5歳時に香港カップを制したノームコア。②着馬と同じく晩成型の配合だけに古馬になればさらに良くなるだろう。
今回は①、③着馬に加え、④着エンネ、⑥着ラベルセーヌがキズナ産駒。出走した4頭のうち3頭が掲示板を確保した。キズナ産駒は3歳の春GⅠでは勝ち切れないケースも多いが、昨年もダブルハートボンドがチャンピオンズCで古馬を破ったように、3歳秋以降は芯が入り甘さがなくなってくる。特に、牡馬より牝馬の方が走る傾向があり、今後も秋華賞では狙っていきたい種牡馬といえる。
マイル重賞制覇のシュガークンのベスト舞台は小回り中距離
土曜に東京で行われた富士Sは12番人気シュガークンが4角10番手から豪快に差し切った。
この舞台で勝つのか、というのが正直な思いだ。確かにシュガークンの母シュガーハートは繁殖として優秀でJRAでデビューした仔10頭のうち、6頭が勝ち上がっている。ただし、きょうだいはGⅠで7勝を挙げたキタサンブラックを筆頭に、二千~二千六百㍍で3勝のアルマデオロなど、中・長距離型のイメージ。シュガークンもここまでの3勝は全て二千㍍以上で、二千四百の青葉賞で重賞勝ちを挙げていた。
配合的にもドゥラメンテ産駒で、ハイペリオンの血を多く持っており、小回りの中距離戦を得意とするイメージ。東京のマイルは噛み合わないだろうなと思っていた。実際、レースではスタートで出遅れると、前半は進みが悪く後方からと追走に苦労するようなシーンもあった。それが直線で外に出すとメンバー最速の33秒7で差し切ったから驚いた。もともと晩成傾向のある血筋に加え、同馬はノーザンテーストの5×4のクロスを持つより成長力に富んだ配合。力を付けているのは間違いないのだろう。ただ、今回は前後半の3F33秒5=35秒5の東京のマイル戦としては上がりのかかる展開が向いた面も大きく、やはり血統的にはマイルよりも中距離でこそのタイプとみたい。
②着アンパドゥはナスルーラとプリンスキロのクロスを内包する切れるイメージのマイラー。ここまで新潟、東京のマイルだけを使ってきているように、直線の長い舞台での決め手勝負が得意なタイプだけに、もう少し上がりの速い競馬が理想だったか。
③着エコロアルバ、④着マジックサンズはともに母系に東京マイル重賞と相性のいいデピュティミニスター系の血を内包している。富士Sでは同系の血を持つ馬が3連勝中。今年は勝てなかったが上位争いはきっちりしており、今後も真っ先にチェックしたい血となる。


























