目黒貴子のアツアツ交遊録

〈123〉50歳の新人 美浦の室井潔調教師(1)

公開日:2026年6月10日 14:00 更新日:2026年6月10日 14:05

 先日、グリーンチャンネルで競馬中継を観ていたら、「室井潔調教師はこれが初勝利となります」というアナウンスがあって、何気なく観ていた私も「ん? 室井調教師? あれ。そういえば調教師を目指してますって言ってたなぁ。あの室井くんだよね」。そう納得して思わずスマホを手にとり、随分と久しぶりにショートメールを送ってみました。

「ご無沙汰し過ぎてすでに番号など変わってるかもしれませんが、初勝利おめでとうございます」。という文面で。なかなか返信はなく、「あー、全然違う人に、訳分かんないメール送っちゃったかな」と思っていたら「遅くなってすみません! ありがとうございます」とようやく返信がありました。安堵ともに、またつながれた喜びもありました。

 タイキラファエロという馬がいました。縁あって名前をつけさせてもらった馬。この馬が未勝利戦から3連勝。うれしくてタイキラファエロに会いに、よく清水美波厩舎を訪れました。その際、厩舎の方には随分親切にしてもらって、いろいろと話を聞く機会にも恵まれ、その後のレースのたびに楽しみが大きくなっていったことを覚えています。

 何回目かの訪問の際にわざわざ挨拶をしにきてくれた方。「室井といいます」。

 当時、宇都宮競馬から遠征して中央に挑戦していたブライアンズロマンやベラミロード。この2頭を管理しているのは室井康雄調教師。以前、ミスターピンクこと内田利雄さんを書いた時にもその馬のことは触れさせていただきました。

「父は宇都宮の室井です」。〝え、そうなの?〟と驚き、以来、交流が始まりました。
 当時の室井康雄調教師といえば、検量室前で内田利雄騎手と同様にいろんなお話をしてくれる方でした。あの場所で仕事をしていく中でとてもありがたい存在でした。そんな背景もあったのだと思います。
 
 ある時、ちょっとした頼まれごとがあったのですが、私はスケジュール的に協力することができず、お断りすることに。以来なんとなく申し訳なかった気持ちが先に立ってしまってなかなか連絡できずにいたのです。
 初勝利のおめでとうメールは実をいうと私にとってちょっとした勇気のひとつだったのです。

 さて……。
(続きは6月17日に更新)

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