【安田記念】シックスペンス久々の勝利を生んだ田中博厩舎の創意工夫
公開日:2026年6月8日 14:00 更新日:2026年6月8日 14:00
安田記念を制したのはシックスペンス。5歳にして待望のGⅠ初制覇で完全復活を果たした。
“全てが噛み合った”という表現がぴったりではないだろうか。
まずは武豊。さすがの千両役者ぶりだった。スタートして先頭をうかがう勢いで2番手へ。序盤こそ行きたがるシックスペンスを鞍上がうまくなだめながら、ポジションをキープ。この判断が絶妙で、後続が動くに動けないシチュエーションをつくり出した。
ペースも落ち着いた。前半3Fを34秒5で通過すると、特に4~5Fのラップが11秒6―11秒8と上がらず。余力十分に4コーナーを回ったのは言うまでもない。
直線も見ごたえあり。逃げたワールズエンドが懸命に粘り、横にセイウンハーデス。そして、外から1番人気ガイアフォースが襲い掛かってゴール前は大激戦。それでも脚色は衰えず、先頭でゴール板を駆け抜けた。
「(田中博)調教師ともレース前にじっくり打ち合わせをして“前に行っても粘れる調教をしてますので”と聞いてたし、ハナでもいいくらいの気持ちでしたね。この馬の強い時のイメージがあったので、いいんじゃないかなと思いました」
有力候補に数えられていたアドマイヤズームの回避で巡ってきた手綱。それをわずかな期間で準備し、インプットするあたりはさすが名手だ。
管理する田中博師の手腕も素晴らしい。転厩2戦目で気性を考慮して、ブリンカー着用に踏み切った。この決断もピタリとはまった形だ。
さらに、レース当日にも神経を使った。「返し馬でメンコを外して、ゲート裏でブリンカーを着ける。2段階で刺激を与えた」指揮官の工夫も功を奏したか。
こうして劇的な勝利を収めたが、それもシックスペンスの能力が高いからこそ。スプリングS、毎日王冠、中山記念と3つのGⅡを勝っているのはダテではなかったということ。この先は海外も含めて、マイル路線での活躍が非常に楽しみだ。




























