亀井記者の血統ロックオン

昨年同様、桜花賞で咲いたダイワメジャーの血

公開日:2026年4月14日 07:00 更新日:2026年4月14日 07:00

 日曜に阪神で行われた牝馬3冠の第1戦・GⅠ桜花賞は、2歳女王スターアニスが2馬身半差の完勝。能力の違いを見せつける内容だった。

 レースは前半の千㍍57秒2とよどみなく流れ、過去10年でもレコード決着だった21年に次いで2番目に速い時計。この流れがストームキャット、デピュティミニスター、ダイワメジャーとスピード勝負に強い血を多く内包する同馬にマッチした。

 実際、昨年に同舞台で行われた阪神ジュベナイルフィリーズとラップを比較しても、阪神JFが前半3、4、5Fが33秒7―45秒3―57秒3で桜花賞は34秒1―45秒7―57秒2とほぼ同じ。道中の位置取りも阪神JFが3、4角8、7番手で今回はともに9番手だから、道中はほぼ前走を再現した形となっている。一方で阪神JFが上がり3Fは34秒5から33秒7と大きく短縮。ラストの脚により力強さが出てきた辺が3歳になった分の成長なのだろう。

 それにしても、ダイワメジャーの血は桜花賞に強い。昨年は①着エンブロイダリーの父の父に、②着アルマヴェローチェの母の父がダイワメジャーだった。このレースでは今後も最優先でチェックしていく血でいい。

 次戦はオークスが視野に入るが、やはり課題となるのは距離だ。昨年は同じく母の父ダイワメジャーのアルマヴェローチェが②着だったものの、アルマの父はハービンジャーだ。スターアニスは父ドレフォン、母エピセアロームもスプリント色が強い。さすがに二千四百は長いと思うのだが果たして。

 ②着はギャラボーグで阪神JFの①②着馬がそのままワン・ツー。前走は東京のクイーンCで1番人気ながら⑨着に敗れていたが、父ロードカナロアで母の父がサドラーズウェルズ系のスライゴーベイとやや重厚な組み合わせ。直線の長いコースよりも直線に急坂のあるコースの方がいい。その分、こちらも東京替わりは歓迎とは言えないクチだと思う。

 ③着はロードカナロア×シティジップのジッピーチューンで非サンデーサイレンスの配合。典型的なスピードタイプで今回の流れがマッチした1頭だ。ただし、この馬も距離延長は歓迎とはいえない。

 では、オークスで注目はといえば⑤着のアランカールだ。母がオークス馬シンハライトという血統背景はもちろん、430㌔台の小柄な牝馬という点にも注目したい。もともと桜花賞では過去10年の勝ち馬全て460㌔以上と、小柄な牝馬は苦戦する傾向がある。ちなみに、母シンハライトも小柄な牝馬で桜花賞は426㌔で②着だった。母同様、スラッとして中距離型のイメージが強いだけに、東京二千四百㍍への舞台替わりは間違いなくプラスとみる。

桜と同舞台で2冠牝馬エンブロイダリー完勝

 土曜の2重賞も振り返る。

 阪神牝馬Sは、エンブロイダリーがハナを切り、前半4F46秒5─後半4F45秒1というスローペースに落とし込んでの逃げ切り勝ち。Bコース替わりでもあり、好位を取れるテンのスピードが問われる結果となった。

 勝ったエンブロイダリーは、父がダイワメジャー直系のアドマイヤマーズで、母の父がクロフネ。昨年の秋華賞も制しているが、今回のようにマイルでスピードを生かす競馬の方がよりベストだろう。今回は単騎で逃げられたことで道中で息が入り、ラスト3Fを33秒5でまとめきった。2冠馬にこの走りをされては後続は手も足も出ない。力の違いをみせつける一戦だった。

 ②着は昨年のオークス馬のカムニャックで、牝馬3冠路線を分け合った2頭でのワン・ツー。これも4歳世代のレベルの高さを表すものだろう。ただカムニャック自身はブラックタイド×母の父サクラバクシンオーでキタサンブラックと同じ配合。3代母にオークス馬ダンスパートナーを持ち、やはり中距離向きの配合の分の②着にとどまった印象だ。

 出走したGⅠ馬3頭の中で⑩着と人気を裏切ったのがアスコリピチェーノ。位置取りが悪かったという面はあるが、それにしてもラストはあまりにも伸びていない。ひょっとして思うのが〝成長力〟だ。半姉アスコルティアーモはデビューから7戦全て③着以内だったのだが、8戦目となった4歳秋以降はまったく掲示板に載れず。半兄アスコルターレは3歳春までに3勝を挙げながら、その後は掲示板がない。アスコリピチェーノも4歳春のヴィクトリアマイル勝ち以降は掲示板に載っていない。筋肉痛などのアクシデントもあったようだが、全盛期ほどの勢いが今はないのかもしれない。

ダノンプレミアム産駒重賞初制覇

 中山で行われたニュージーランドTは6番人気のレザベーションがV。昨年の新種牡馬ダノンプレミアムはこれがJRA重賞初制覇だ。

 父はディープインパクト系の中でも高い先行力のあり、切れるというより持続力のあるタイプ。イメージとしてはディープブリランテやディーマジェスティに近いか。産駒は中山5勝、東京0勝なので、現状は小回り向きの傾向が出ている。今回も2番手からしぶとく抜け出しす形だった。母プレノタートも京都内回りと小倉で3勝。阪神内回り7Fのフィリーズレビュー③着に入った馬。それだけに東京で行われるNHKマイルではコース適性が最大のカギになりそうだ。



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亀井辰之介

 競馬好きの父親の影響もあり、子供のころから競馬中継を一緒に観戦。最初は父親が馬券を当てるともらえる臨時の小遣いが目当てだったが(ただし、父は穴党だったため、あまり的中した記憶はない……)、ある日、シンボリルドルフといういかにも強そうな名前の馬が、強く勝つ姿に魅入られたのが競馬ファンになったはじまり。
 その後はテレビゲームの競馬ソフトにどっぷりハマり、今までに遊んできた競馬ゲームは数知れず。その時に競走馬の配合の奥深さを知り、血統に興味を持ったのが今の予想スタイルの根幹か。現在でもたまにゲームをたしなみ、好きだった競走馬の産駒を活躍させることが小さな喜び。
 予想スタイルはもちろん“血統”。各馬の血統を分析。得手、不得手を見極め得意条件に出走する時に狙い撃ち! 好配当を目指します。

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