日曜に阪神で行われた牝馬3冠の第1戦・GⅠ桜花賞は、2歳女王スターアニスが2馬身半差の完勝。能力の違いを見せつける内容だった。
レースは前半の千㍍57秒2とよどみなく流れ、過去10年でもレコード決着だった21年に次いで2番目に速い時計。この流れがストームキャット、デピュティミニスター、ダイワメジャーとスピード勝負に強い血を多く内包する同馬にマッチした。
実際、昨年に同舞台で行われた阪神ジュベナイルフィリーズとラップを比較しても、阪神JFが前半3、4、5Fが33秒7―45秒3―57秒3で桜花賞は34秒1―45秒7―57秒2とほぼ同じ。道中の位置取りも阪神JFが3、4角8、7番手で今回はともに9番手だから、道中はほぼ前走を再現した形となっている。一方で阪神JFが上がり3Fは34秒5から33秒7と大きく短縮。ラストの脚により力強さが出てきた辺が3歳になった分の成長なのだろう。
それにしても、ダイワメジャーの血は桜花賞に強い。昨年は①着エンブロイダリーの父の父に、②着アルマヴェローチェの母の父がダイワメジャーだった。このレースでは今後も最優先でチェックしていく血でいい。
次戦はオークスが視野に入るが、やはり課題となるのは距離だ。昨年は同じく母の父ダイワメジャーのアルマヴェローチェが②着だったものの、アルマの父はハービンジャーだ。スターアニスは父ドレフォン、母エピセアロームもスプリント色が強い。さすがに二千四百は長いと思うのだが果たして。
②着はギャラボーグで阪神JFの①②着馬がそのままワン・ツー。前走は東京のクイーンCで1番人気ながら⑨着に敗れていたが、父ロードカナロアで母の父がサドラーズウェルズ系のスライゴーベイとやや重厚な組み合わせ。直線の長いコースよりも直線に急坂のあるコースの方がいい。その分、こちらも東京替わりは歓迎とは言えないクチだと思う。
③着はロードカナロア×シティジップのジッピーチューンで非サンデーサイレンスの配合。典型的なスピードタイプで今回の流れがマッチした1頭だ。ただし、この馬も距離延長は歓迎とはいえない。
では、オークスで注目はといえば⑤着のアランカールだ。母がオークス馬シンハライトという血統背景はもちろん、430㌔台の小柄な牝馬という点にも注目したい。もともと桜花賞では過去10年の勝ち馬全て460㌔以上と、小柄な牝馬は苦戦する傾向がある。ちなみに、母シンハライトも小柄な牝馬で桜花賞は426㌔で②着だった。母同様、スラッとして中距離型のイメージが強いだけに、東京二千四百㍍への舞台替わりは間違いなくプラスとみる。
桜と同舞台で2冠牝馬エンブロイダリー完勝
土曜の2重賞も振り返る。
阪神牝馬Sは、エンブロイダリーがハナを切り、前半4F46秒5─後半4F45秒1というスローペースに落とし込んでの逃げ切り勝ち。Bコース替わりでもあり、好位を取れるテンのスピードが問われる結果となった。
勝ったエンブロイダリーは、父がダイワメジャー直系のアドマイヤマーズで、母の父がクロフネ。昨年の秋華賞も制しているが、今回のようにマイルでスピードを生かす競馬の方がよりベストだろう。今回は単騎で逃げられたことで道中で息が入り、ラスト3Fを33秒5でまとめきった。2冠馬にこの走りをされては後続は手も足も出ない。力の違いをみせつける一戦だった。
②着は昨年のオークス馬のカムニャックで、牝馬3冠路線を分け合った2頭でのワン・ツー。これも4歳世代のレベルの高さを表すものだろう。ただカムニャック自身はブラックタイド×母の父サクラバクシンオーでキタサンブラックと同じ配合。3代母にオークス馬ダンスパートナーを持ち、やはり中距離向きの配合の分の②着にとどまった印象だ。
出走したGⅠ馬3頭の中で⑩着と人気を裏切ったのがアスコリピチェーノ。位置取りが悪かったという面はあるが、それにしてもラストはあまりにも伸びていない。ひょっとして思うのが〝成長力〟だ。半姉アスコルティアーモはデビューから7戦全て③着以内だったのだが、8戦目となった4歳秋以降はまったく掲示板に載れず。半兄アスコルターレは3歳春までに3勝を挙げながら、その後は掲示板がない。アスコリピチェーノも4歳春のヴィクトリアマイル勝ち以降は掲示板に載っていない。筋肉痛などのアクシデントもあったようだが、全盛期ほどの勢いが今はないのかもしれない。
ダノンプレミアム産駒重賞初制覇
中山で行われたニュージーランドTは6番人気のレザベーションがV。昨年の新種牡馬ダノンプレミアムはこれがJRA重賞初制覇だ。
父はディープインパクト系の中でも高い先行力のあり、切れるというより持続力のあるタイプ。イメージとしてはディープブリランテやディーマジェスティに近いか。産駒は中山5勝、東京0勝なので、現状は小回り向きの傾向が出ている。今回も2番手からしぶとく抜け出しす形だった。母プレノタートも京都内回りと小倉で3勝。阪神内回り7Fのフィリーズレビュー③着に入った馬。それだけに東京で行われるNHKマイルではコース適性が最大のカギになりそうだ。




























