【紫苑S】ケリフレッドアスク絶妙ペースで逃げ切り
公開日:2025年9月8日 14:00 更新日:2025年9月8日 14:00
殊勲の鞍上・西塚はうれしい重賞初制覇
GⅠ秋華賞の切符をかけて争われた紫苑Sは、ケリフレッドアスクが鮮やかな逃げ切り。②着ジョスラン、③着ダノンフェアレディまでが優先出走権を獲得した。
「先行力があるので、そこを生かして。あまり人気はしていなかったんですけど、二千という条件も合っていました。行けて良かったです」とは殊勲の西塚。これが自身の重賞初Vとなったが、堂々たる騎乗ぶりだった。
注文をつけてハナに立つと、少しずつペースを落として前半5F通過が60秒1。開幕週の馬場を考えれば、スローと言っていいだろう。ただ、ここからも絶妙だった。
1200メートルまでの1Fを13秒1に落として、残り800メートルで一気にスパート。11秒9―11秒7―11秒1―11秒2でまとめられては、他もなす術がない。②着馬は4角5番手、③着馬も3番手で回っており、後方で待機していた組は④着キューティリップ、⑤着エストゥペンダが懸命に追い上げて掲示板に載ったくらい。
「3歳の初めは幼さが目立っていましたが、レースを使うごとに良化。もっともっと成長してくると思います」と鞍上は今後を見据えていた。
3月に4戦目で初勝利を挙げ、君子蘭賞②着、スイートピーS③着と頭角を現して、オークスにも出走。これらを経て、ついにタイトルに手が届いた。
さらに、今回は夏の中京に参戦したうえに中山への長距離輸送もありながら、4キロ増えて456キロ。この過去最高の馬体重が示す通り、充実ぶりも見逃せない。
秋華賞の舞台となる京都二千メートルもコーナー4つで、中山二千メートルとの共通点も。それだけに、ここで結果を出したことは大きなアドバンテージになる。本番のダークホースに浮上する勝利だった。