【天皇賞・春】サンライズアースは今、すごく勢いがある「母の父マンハッタンカフェ」
公開日:2025年5月1日 14:00 更新日:2025年5月1日 14:01
今年の天皇賞・春で上位人気となるのは、昨年の菊花賞②着馬ヘデントールと、阪神大賞典を圧勝したサンライズアースだろう。
ヘデントールの父はルーラーシップ、サンライズはレイデオロで、ともに父の父はキングカメハメハ。実はこの系統は春の盾と縁が薄い。
キンカメ産駒は〈00020〉。11年は1番人気トゥザグローリー、2番人気ローズキングダムが⑬⑪着と大敗。20年は2番人気ユーキャンスマイルが④着だった。
ルーラーシップ産駒は〈0003〉で、キンカメ直子ではないが同じキングマンボ系のエルコンドルパサー産駒が〈0018〉だから、かなりの不振。昨年、リオンディーズ(父がキンカメ)産駒のテーオーロイヤルがこの系統で初の勝利だった。
ちなみに、母の父キンカメも〈0004〉である。となると、この2頭も大いに気になるところだが……。
サンライズアースにはその不安を補って余りある部分がある。それは母系の血の勢いだ。
母の父はマンハッタンカフェ。今、この血統が大きなレースを勝ちまくっている。
代表的なのは、まずソウルラッシュ。昨秋はマイルCSを制覇し、今年は距離を1F延ばして中山記念③着からドバイターフへ。あのロマンチックウォリアーに競り勝ったのは記憶に新しい。
そして、もっと新しいところではタスティエーラ。一昨年のダービー馬が、先週の香港でクイーンエリザベスⅡ世Cを勝利。ダービー以来のビッグタイトルとなった。
国内のダート路線に目を向けると、古豪メイショウハリオが川崎記念を制して復活。こちらは実に1年9カ月ぶりの先頭ゴールインだ。
そしてGⅠ級のレースではないものの、3月に船橋でダイオライト記念(JpnⅡ)連覇を果たしたセラフィックコールもそう。このセラフィックの弟にあたるのがサンライズアースである。
また、昨年の天皇賞・春を制したテーオーロイヤルも母の父がマンハッタンカフェで、昨年2月のフェブラリーSを制したペプチドナイルも同じだ。
この「母の父マンハッタンカフェ」はJRAでの重賞勝ちが29だが、2月から5月の間に18勝をマーク。ちょうど、今が〝走る〟時季にあたると言っていい。
実際、サンライズアースは前走の阪神大賞典で②着に1秒差の圧勝。これは01年ナリタトップロード(1秒3差)、95年ナリタブライアン(1秒1差)に次ぐもので、長距離適性は疑いようがない。果たして、昨年に続きキングカメハメハの系統から、春の盾を奪取する馬が出るのか……。