捲土重来に期するサトノレーヴが◎。
昨年のGⅠスプリンターズSの①~④着馬が主力を形成するが、ここは当時、1番人気に推されるも⑦着止まりだった同馬からいく。
札幌のGⅢキーンランドC①着から中4週で臨んだが、このローテーションでのGⅠ制覇は近10年でゼロ。やはり北海道からの長距離輸送をこなし、疲れを抜いて、GⅠに向けてさらに攻め強化となると時間的な猶予もなく、簡単な話ではない。
実際、サトノレーヴも当時の木曜発表体重が549キロ、当日も552キロと最高体重を記録してしまった。レースもスタートで後手を踏み、流れに乗り切れず、いろいろな敗因が重なったものである。
その点、今回は木曜発表で532キロ。好走レンジである530キロ台を保ち、馬体もスッキリしていて仕上がりがいいのは間違いないところ。
調教の動きも1週前、ウッドで5F65秒0、1F11秒3が実質的な最終追いで、今週水曜は上がり重点の4F49秒8。ラスト2Fは11秒3―10秒7を馬なり。時計の出やすい馬場状態を差し引いても、回転の速いフットワークが目を引いた。
今回は初の左回りになるが、ウッドでの調教で1F10秒9をたたき出した経験もあるだけにマイナス材料にはならない。
あとは一瞬の脚を武器にしているだけに直線の長い中京がポイントとなるが、これも鞍上は名手モレイラだ。前走の香港スプリントでは新王者カーインライジングに半馬身+頭差③着に導いた手腕に期待したい。
今回は準備万端。満を持して、GⅠ取りを果たす。
【中山9R・ミモザ賞】 3歳馬ながら、調教で昨年の2冠牝馬チェルヴィニアをアオる動きで好仕上がりのクライスレリアーナ◎。
馬とは関係のない家庭環境で育った。ただ、母親がゲンダイの愛読者で馬柱は身近な存在に。ナリタブライアンの3冠から本格的にのめり込み、学生時代は競馬場、牧場巡りをしていたら、いつしか本職となっていました。
現場デビューは2000年。若駒の時は取材相手に「おまえが来ると負けるから帰れ!」と怒られながら、勝負の世界でもまれてきました。
途中、半ば強制的に放牧に出され、05年プロ野球の巨人、06年サッカードイツW杯を現地で取材。07年に再入厩してきました。
国枝、木村厩舎などを担当。気が付けば、もう中堅の域で、レースなら4角手前くらいでしょうか。その分、少しずつ人の輪も広がってきたのを実感します。
「馬を見て、関係者に聞いてレースを振り返る」をモットーに最後の直線で見せ場をつくり、いいモノをお届けできればと思います。