大谷記者と並んでゲンダイ・レース部きっての阪神タイガースファンの亀井です。
先週火曜に今年の阪神戦のファンクラブ先行発売がありました。もちろん私もチケットを取りにいったのですが、ニュースで見た方もいるかと思いますが、今年は例年以上の大苦戦。今年から導入された仮想待合室には16万人もが待機したとか。かく言う私も最初が5万人待ちで、順番が回ってきたときには6時間が経過。希望日のチケットは完売。同行する友人たちと再度日程の調整をしている間に購入制限の10分が過ぎ、結局1周目は買えずじまい。再度並び直すと今度は10万人以上の待機列で調整後の日程のチケットも入手できずの完敗でした。せめて待機室にいる間もチケットの残り状況が分かれば対応のしようもあったのですが。
チケット取りと同様に完敗だったのが土曜東京のクイーンC。このレースはノーザンファーム生産馬が今年まで9連勝中。昨年はキズナ産駒の良血馬クイーンズウォークが勝っており、同じノーザンファーム産のキズナ産駒マディソンガール、ショウナンザナドゥの2頭が中心と思っていたのですが、結果はマディソンが⑥着でショウナンは⑨着。
マディソンは前が止まらない今の東京で最後方からでは厳しかった。キズナにストームキャットが入っているため、マイル替わりはいいかと思ったが、千八→マイルへの距離短縮に対応できなかった感じ。姉のリバティアイランド同様、中距離型なのかもしれない。
ショウナンはマイナス6㌔で体が細く見えたように本調子でなかったか。結果的に上位4頭は全て関東馬。この時期の3歳牝馬の遠征は簡単ではないというのもあるのでしょう。
勝ったのはアドマイヤマーズ産駒のエンブロイダリーで、産駒は重賞初制覇。3代母がビワハイジとこちらも良血馬。母の父クロフネだから、いかにもスピード勝負に強いマイラー配合。今回もレースレコードだったように今回の馬場がベストマッチだった。ちなみに、同馬もノーザンファーム生産馬で10年連続の勝利だから、来年もこのパターンは頭に入れておいて損はないのでは。
東京では日曜にも3歳重賞の共同通信杯が行わた。結局、ここも①~③着が関東馬で①②着は同舞台での勝ち鞍があった2頭。キャリアの浅い3歳馬だけに、舞台適性の高さが生きた形だ。
勝ったマスカレードボールは3番手から抜け出し。祖母が千二~千六で活躍したビハインドザマスク。ドゥラメンテ産駒でもスピード色の強い配合だから、中山千八からの舞台替わりが良かったのだろう。半姉が3歳秋以降に本格化したマスクトディーヴァで、もう少し時間がかかるかと思っていただけに、この時季での重賞勝利は非常に価値が高い。
ここもリスグラシューの半弟ネブラディスクと良血馬が出走していたが、中団からの競馬で④着まで。素質の片鱗は見せたもののこちらは姉同様まだ甘さが残る。本格化するにはもう少し時間がかかりそうだ。
もう一点、このレースで興味を持っていたのがサトノカルナバルが距離延長に対応できるかだった。というのもミスタチオン遺伝子がCC型と公表されているからだ。
ミスタチオン遺伝子とは筋肉を抑制する遺伝子のこと。細かく説明すると長くなるので、簡単に書くとサラブレッドはミスタチオン遺伝子がCC、CT、TTの3タイプに分かれ
CC型=筋量が多め
CT型=筋量は普通
TT型=筋量が少なめ
という特徴がある。そのため、CC型は短距離寄りに、TT型は長距離寄りになりやすいという研究結果が発表されている。
ちなみに、種牡馬ではディープインパクトがTT型、ロードカナロアがCC型と言われているから、ディープ産駒から短距離馬が出にくかったことや、カナロア産駒が母系でスタミナを補わないと距離がこなせないのも納得の話だ。
カルナバルに話を戻すと、遺伝子上からは距離延長は決してプラスではない。結果、⑤着も好位から伸び切れなかったから千八は長いのだろう。距離短縮で見直したい。
日曜京都で行われた京都記念もコース巧者がV。勝ったヨーホーレイクは母系に京都巧者が多い血で、自身もこれで京都は3戦3勝だ。次はGⅠとなるのだろうが、古馬牡馬には京都の中距離GⅠがない。同じディープ×フレンチデピュティ系ので昨年の勝ち馬プラダリアも阪神の大阪杯では⑥着。コース替わりを克服できるかがポイントとなる。
1番人気で⑨着に敗れたチェルヴィニアは勝負どころで動くも最後は伸びず。思えば昨年2冠を制したレースは前後半の3Fが34秒7=35秒1、34秒5=36秒7と上がりを要する展開。ここ2戦はスローの上がり勝負で負けており、ハービンジャー産駒らしく決め手勝負ではやや厳しい面が出てきたのかも。イメージ的には内回りで上がりの時計がかかりやすい宝塚記念はマッチする印象なのだが……。
競馬好きの父親の影響もあり、子供のころから競馬中継を一緒に観戦。最初は父親が馬券を当てるともらえる臨時の小遣いが目当てだったが(ただし、父は穴党だったため、あまり的中した記憶はない……)、ある日、シンボリルドルフといういかにも強そうな名前の馬が、強く勝つ姿に魅入られたのが競馬ファンになったはじまり。
その後はテレビゲームの競馬ソフトにどっぷりハマり、今までに遊んできた競馬ゲームは数知れず。その時に競走馬の配合の奥深さを知り、血統に興味を持ったのが今の予想スタイルの根幹か。現在でもたまにゲームをたしなみ、好きだった競走馬の産駒を活躍させることが小さな喜び。
予想スタイルはもちろん“血統”。各馬の血統を分析。得手、不得手を見極め得意条件に出走する時に狙い撃ち! 好配当を目指します。