【シルクロードS】重賞初制覇を決めた2頭、次はどうなる!? 2連勝で勢い一番エイシンフェンサーは高松宮記念向きのパワー型

公開日:2025年2月3日 14:00 更新日:2025年2月3日 14:00

 京都で行われた今年最初のスプリント重賞、GⅢシルクロードSを制したのはエイシンフェンサー。直線で鮮やかな差し切りを決めた。

 人馬ともにうれしい重賞初制覇だった。

 手綱を取った川又は9年目の27歳。デビュー2年目に44勝を挙げてブレークの予感もあったが、近年は勝ち星に恵まれていなかった。それが重賞の舞台で大仕事。しかも手綱を取ったフェンサーは3歳夏以降、一戦を除いて手綱を取り続けて育てあげてきたお手馬だから、感慨もひとしおだっただろう。

 その鞍上の期待にしっかり応えたフェンサーも力をつけている。昨夏に3勝クラスを勝って、前走の中山・カーバンクルSでオープン初勝利。そして重賞初挑戦の今回でタイトル奪取までやってのけた。この勝利で視野に入ってくるのは春のスプリント王決定戦のGⅠ高松宮記念。その大一番へ向けて意味ある走りにもなった。

 近年の本番といえば良馬場で行われたのは19年が最後で、例年、馬場が悪化している。前5年は20年から順に重、重、重、不良、重。菜種梅雨ともいわれる春の長雨の時季でもあり、馬場が悪くなるのが定番となってしまっている。

 今回は開幕週とはいえ、前日から小雨が続いていた影響で“稍重”。決着時計も1分7秒台の昨年とは違って1分8秒2。そんなしぶった馬場でも脚は鈍らず、ラスト3F34秒0で差し切った。

 思えば初勝利がダートで、条件級の3勝は全て北海道の洋芝で挙げたもの。瞬発力だけではなく、パワーも兼備した地脚型の末脚がもともとこの馬の武器でもある。

 重賞取りがかなって上昇度も十分。これに馬場が味方すれば――。今回は9番人気の勝利でも、本番で軽視できない存在になりそうだ。

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