亀井記者の血統ロックオン

東と西で父子制覇を決めた2頭は今後も注目

公開日:2025年2月4日 07:00 更新日:2025年2月4日 07:00

 先週は週末に小・中学校のプチ同窓会に出席。前に集まった時から約10年ぶりの再開。6人ほどの小さな会でしたが、50歳になる2年後はもっと大規模な同窓会をしようかとの約束も。懐かしい昔話に花が咲きました。

 10年前と言えば日曜東京のセントポーリア賞をドゥラメンテが制したのがそう。そのドゥラメンテ産駒のエネルジコが今年の勝ち馬に。スタートで大きく出遅れ。芝は前残りのイメージだっただけに万事休すかもと思ったが、直線は1頭だけ別馬の脚色。終わってみれば②着に1馬身1/4差の完勝でデビュー2連勝を決めた。同産駒は今年の3歳世代がラストクロップ。優秀な血をつなげるためにも、今後の活躍を期待したい1頭だ。

 父子制覇があったのは西の重賞シルクロードSも。エイシンフェンサーの父ファインニードルは18年の勝ち馬。続く高松宮記念でGⅠ初制覇を決めてる。産駒は父同様に古馬になり力をつけてくる馬が多く、フェンサーも5歳での重賞初制覇。ここから成長がさらに見込めるのではないか。

 フェンサーの母エーシンパナギは現役時代3勝。繁殖としてフェンサー以外にも4勝を挙げたロードエースやエイシンギアアップなどを出しているから、非常に優秀な肌馬だ。配合をひも解くとフォーティナイナーの4×5にストームキャットとロイヤルアカデミーの4×4の相似クロスもあり、いかにもなスプリンター。ファインニードル産駒は中京6F芝で連対率・353、③着内率・471とハイアベレージでもあり、本番も出てくれば押さえておく必要はありそうだ。

 ②着グランテストはロードカナロア産駒のスプリンター。母オーヴィレールがシンボリクリスエス×クロフネのパワータイプ。③着ウインカーネリアンもロベルト系スクリーンヒーロー産駒。開幕週とはいえ、稍重で見た目以上にタフな状態だったように思える。

 1番人気で⑨着のピューロマジックは母系が米国快速型を重ねたスピード配合。2番人気で④着のカピリナは葵Sを逃げ切ったレイハリアの半妹。パンパンの良馬場でスピード勝負なら巻き返してもいいだろう。

 東京の根岸Sは例年差し決着になりやすいレースだが今年もそう。勝ったコストノヴァは4角7番手で、②着ロードフォンスは9番手。③着アルファマムは14番手だった。

 ここはロードカナロア産駒のワン・ツー。カナロア産駒は昨年の根岸S、武蔵野Sをエンペラーワケアが制しており、最近は東京のダートに強い馬を出している印象だ。

 とくにコスタノヴァは東京では5戦5勝。母の父がハーツクライで東京巧者のトニービンの血が入っているから、この舞台での強さも納得できる。今回の勝利でフェブラリーSの優先出走権を獲得したが、現在のところ出否は未定。ただ、使ってきたとしてもカナロア産駒は間隔が詰まると良くない傾向があるだけに、中2週がネックとなりそう。

 1番人気で⑥着だったフリームファクシはいつもより後ろでのレースに。「返し馬の時点でこの馬には深い馬場に感じた」とはM・デムーロ。もともと血統的には祖母がソニンクで、半姉にはディアドラと芝寄りの配合。ルーラーシップ産駒の分、ダートもこなせるのだろうが、今回は凍結防止剤が散布され、さらに雨で粘り気が増した状態。鞍上が感じたようにこういった馬場は向かないのだろう。

 思えば、同じ千四ダートで2勝を挙げた中京は芝スタート。オールダートの今回は序盤からスピードに乗り切れなった面もあったか。軽くてパサパサなダートなら見直し、芝スタートならより信頼度が増すタイプだと思う。

亀井辰之介

 競馬好きの父親の影響もあり、子供のころから競馬中継を一緒に観戦。最初は父親が馬券を当てるともらえる臨時の小遣いが目当てだったが(ただし、父は穴党だったため、あまり的中した記憶はない……)、ある日、シンボリルドルフといういかにも強そうな名前の馬が、強く勝つ姿に魅入られたのが競馬ファンになったはじまり。
 その後はテレビゲームの競馬ソフトにどっぷりハマり、今までに遊んできた競馬ゲームは数知れず。その時に競走馬の配合の奥深さを知り、血統に興味を持ったのが今の予想スタイルの根幹か。現在でもたまにゲームをたしなみ、好きだった競走馬の産駒を活躍させることが小さな喜び。
 予想スタイルはもちろん“血統”。各馬の血統を分析。得手、不得手を見極め得意条件に出走する時に狙い撃ち! 好配当を目指します。

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