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【新居の日曜競馬コラム・有馬記念】

公開日:2024年12月21日 17:00 更新日:2024年12月22日 15:50

 今年は急激な良化度合いを感じたレガレイラを◎とした。

 2週前の時点では馬体に張りがなく、重い印を打つつもりはなかった。だが、1週前で少し良く映るようになり、今週は大幅な変化を感じた。

 水曜の追い切り前と木曜朝に間近で確認すると、ウイークポイントでもあったトモに筋肉が乗り、細身の馬体が丸みを帯びて、張りも出てきた。気持ちを出して、グイグイと前進気勢を見せながらも、気負い過ぎない適度なあんばい。馬体もこれまでに感じられなかった内側からみなぎるオーラが出始めていた。今までの同馬にはなかった姿である。

 これまでの7戦は休み明けか、たたき2走目まで。この秋はいわば初めての“たたき3戦目”である。牝馬らしからぬ、ホップ・ステップ・ジャンプの上昇度で、今まで想像できなかった上がり目を見せたのには驚いた。「良かったと思った前走よりもさらに状態はいいと思います」とは調教役の土田助手だ。

 また中山替わりもプラスに働く。2歳暮れのホープフルS①着はもちろんだが、3歳春の皐月賞も戦歴的には⑥着で目立たないものの、追い出しを待たされ、後手に回るロスがありながらも上がり最速タイ。爆発力は直線が短く、急坂のある中山でこそより持ち味が生きる。

 そして、ここにきてフットワークはピッチ走法気味に進化、さらに力強さが増してきた。

「あのホープフルSの末脚は普通じゃなかったですよ。本当に強かった。あれを引き出せるようにします。中山のこの舞台、そして有馬記念だけは展開が読めないですからね。うまく対応していきたい。それに対応できる馬だと思っています」と戸崎は記者の質問にこうこたえた。

 春から続く鬱憤をここで、この相手に晴らす――。新たな歴史をつくるのはレガレイラだ。

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12月22日(日)中山競馬場

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新居哲

 馬とは関係のない家庭環境で育った。ただ、母親がゲンダイの愛読者で馬柱は身近な存在に。ナリタブライアンの3冠から本格的にのめり込み、学生時代は競馬場、牧場巡りをしていたら、いつしか本職となっていました。
 現場デビューは2000年。若駒の時は取材相手に「おまえが来ると負けるから帰れ!」と怒られながら、勝負の世界でもまれてきました。
 途中、半ば強制的に放牧に出され、05年プロ野球の巨人、06年サッカードイツW杯を現地で取材。07年に再入厩してきました。
 国枝、木村厩舎などを担当。気が付けば、もう中堅の域で、レースなら4角手前くらいでしょうか。その分、少しずつ人の輪も広がってきたのを実感します。
「馬を見て、関係者に聞いてレースを振り返る」をモットーに最後の直線で見せ場をつくり、いいモノをお届けできればと思います。

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