【ジャパンC】外国馬3頭は買いか消しか オーギュストロダン 気になる今秋の2例

公開日:2024年11月21日 14:00 更新日:2024年11月22日 11:06

 今年のジャパンCに外国馬は3頭が参戦。数は多くないものの、ビッグネームが揃っている。

 ただ、周知の通り、JCにおいて外国馬の勝利は2005年アルカセットが最後。馬券になったのも06年③着のウィジャボードまで遡らなければならないほどだ。今年は例年とは違うのか、それとも……。各馬を細かく分析してみよう。

 今年のメンバー中、最大の大物。いや、GⅠ勝利数で言えば、ジャパンC史に残るほどのビッグネームだ。

 2歳時にフューチュリティTでGⅠ初制覇。3歳時には英ダービー、愛ダービー、愛チャンピオンS、BCターフを制して、4歳の今年はプリンスオブウェールズSに勝利し、さらにタイトルを加えた。

 芝の深いヨーロッパだけではなく、アメリカでも結果を出していることから、かなり上位の人気になりそう。

 管理するのはアイルランドの天才、A・オブライエン師。04年のパワーズコート(⑩着)に始まり、これまで6頭をこのレースに送っているが、師自身は一度も来日はしなかった。

 だが、今年は初めて東京競馬場に来て、追い切りから指揮を執る。ここに並々ならぬ勝負気配を感じる。

 ディープインパクト産駒のラストクロップ。いや、晩年の最高傑作とも言っていい。血統的にも日本の馬場に適応できそうだが……。

 単純にそう考えてしまうのは疑問が残る。思い出したいのは今秋の2つの例だ。

 日本からシンエンペラーが欧州に遠征。凱旋門賞馬ソットサスの全弟だから現地でも大きな期待を集めたが、愛チャンピオンS③着後の凱旋門賞では⑫着に惨敗した。欧州血統ではあっても、フランスの重馬場には対応できなかった。

 もうひとつが、BCクラシックに出走したシティオブトロイ。オーギュストロダンと同じA・オブライエン厩舎だ。

 師が「ぜひともほしいタイトル」として以前からBCクラシックを挙げており、GⅠ4勝馬のラストランにアメリカのダートを選択。これは父が米3冠馬のジャスティファイだからだ。

 だが、結果は追走にいっぱいで⑧着。血統は現地の競馬に向いているはずでも、シンエンペラーは日本馬であり、シティオブトロイは欧州馬だったのだ。

 となれば、オーギュストロダンもディープインパクト産駒というより、タフな英、愛ダービーを制したバリバリの欧州馬と解釈できる。二度あることは三度あるのか、果たして……。

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